戦法、定跡

居飛車定跡の基本

投稿日: 04/28/2019 更新日:

歩美
最近将棋の面白さが分かってきました!私も将棋の戦法を覚えてみたいです!
香介
今回は初心者向けに将棋の戦法の基礎の基礎から解説していこう!

今回の記事では、将棋の戦法の基本的な考え方を解説していきます。ただ定跡書を暗記するのではなく、そもそも戦法とは何なのか、指し手にどんな意味があるのか考えられるような記事になっています。初心者の方は本格的に将棋の勉強を始める前に、この記事で戦法の基本を知っておくことでこれからの上達速度が一気に早まります。

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将棋の戦法って?どんな戦術を指す?

歩美
そもそも将棋の戦略ってどういうものなんですか?私みたいな初心者がなんとなく駒を動かすのとは違うのでしょうか??
香介
将棋っていうゲームは、飛車と角をどうやって使うかがポイントになるんだ!将棋の戦法っていうのは2枚の強力な大駒をどのように働かせるかってことなんだ。

将棋は飛車と角をどう使うかが戦略のカギ

将棋には、飛車と角という2種類の大駒があります。これらの大駒は他の駒と比べて動ける範囲が広く強力です。そのためこれらの大駒をいかにうまく使うかがゲームの勝利のカギとなります。将棋の戦法というのは、この飛車と角をいかに使うかということになるのです。

飛車先を交換する?しない?

歩美
ふむふむ、戦法っていうのは大駒の使い方なんですね!具体的にはどういう使い方なんでしょうか?

まずは飛車の使い方について説明します。飛車の使う方は大きく分けて2つあり、飛車先の歩を交換するか、飛車先の歩を交換しないかとなります。例えば以下の局面を考えてみましょう。

テーマ図

【図1-1 序盤の一例】

【図1-1 序盤の一例】

図1-1は序盤から数手すすんだ局面です。ここから飛車をうまく使う手を考えてみます。

図1-1からの指し手
▲2四歩、△同歩(図1-2)

【図1-2 飛車先の歩を突き捨てる】

【図1-2 飛車先の歩を突き捨てる】

図1-2から飛車の前にある歩を前に進めました。このような指し手を「飛車先の歩を突く」といいます。飛車先の歩を突いたところ、相手に取られてしまいましたが、これには狙いがありました。

図1-2からの指し手
▲2四飛(図1-3)

【図1-3 飛車先の歩を交換】

【図1-3 飛車先の歩を交換】

飛車を前に進めて相手の歩を取り返しました。図1-3ではお互いに歩を1枚持駒にしています。このように飛車先の歩を突いてお互いの歩を取り合う指し手を「飛車先の歩を交換する」といいます。

図1-3からの指し手
△2三歩、▲2八飛(図1-4)

【図1-4 飛車を戻す】

【図1-4 飛車を戻す】

相手は2三の地点に歩を打って守ります。こちらは大人しく飛車を後ろに引きました。

香介
ここまでが飛車先の歩を交換する一連の指し手だよ!

飛車先の歩の交換には3つの得があるとされています。

飛車先の歩の交換、3つの得

  1. 1歩を手持ちにできる
  2. 飛車が敵陣に直通する
  3. 2五の地点に駒を進出できる

将棋の序盤では、飛車先の歩を交換できるかどうかが一つの分岐となります。次に、飛車先の歩を交換できない場合を見てみます。

テーマ図

【図1-5 序盤の一例】

【図1-5 序盤の一例】

今度も初手から数手進めた局面を見てみます。今度は先ほどとは違って飛車先の歩を交換できないのがわかりますか?

図1-5からの指し手
▲2四歩、△同歩(図1-6)

【図1-6 今度は▲2四飛と進めない】

【図1-6 今度は▲2四飛と進めない】

先ほどと同じように▲2四歩、△同歩と進めても、次に飛車を前に進められないことがわかりますか?もし図1-6から▲2四飛としても、△同角と飛車を取られてしまいます。

将棋の戦法は、飛車先の歩を交換できるかどうかというのは非常に大きなポイントとなります。

POINT

飛車先の歩を交換するかどうかで戦法が決まる

歩美
ふむふむ。大駒の使い方っていうのは、飛車先の歩を交換するかどうかってことだったんですね!
香介
これは味方を変えれば、相手が飛車先を交換してこようとするのを防ぐかどうかともとらえられるね!飛車先の歩はそれくらい序盤の流れを決める重要な要素なんだ!

角道を開ける?閉じる?

歩美
飛車の次は角の使い方を教えてください!

将棋の戦法における角の使い方は、角道を開けるか閉じるかの2つです。以下の図2-1が角道を開けている状態で、図2-2が角道を閉じている状態です。角道が開いていると角が動ける範囲が広くなっているのがわかりますか?

【図2-1 角道が開いている】

【図2-1 角道が開いている】

【図2-2 角道が閉じている】

【図2-2 角道が閉じている】

POINT

角道が開いているかどうかで戦法が決まる

香介
角の使い方はシンプルだね!角道が開いているかどうかだ!

 

将棋の戦法は大きく分けて4つ

歩美
将棋の戦法は大駒の使い方なんですね!飛車先の歩を交換しているかどうか、角道が開いているかどうかが戦法のポイントですよね
香介
そとおり!飛車と角の使い方がそれぞれ2パターンあるから、2×2=4パターンの戦法があるってわけなんだ!

将棋の戦法は大きく分けて4つあります。飛車先の歩を交換しているかどうか、角道を開けているかどうかの組み合わせで決まります。これらの戦法の種類を以下の表にまとめます。

一般的に、飛車先を交換する、角道を開けるなど大駒を使いやすくする戦法は、戦いが激しくなり指しこなすのが難しいとされています。矢倉戦法>角換わり>相掛かり>横歩取りの順に戦いが穏やかで初心者にも指しやすくなると言われています。

POINT

  • 飛車と角の使い方によって、大きく4つの戦法がある
  • 矢倉戦法>角換わり>相掛かり>横歩取り の順に戦いが穏やかになり初心者にも指しやすい

飛車も角も大人しく使う、「矢倉戦法」

【図3-1 矢倉戦法の一例】

【図3-1 矢倉戦法の一例】

矢倉戦法は飛車先の交換を防ぎ、角道も閉じている戦法です。お互いにじっくり守りを固める展開になりやすく、初心者にも指しやすいと言われています。一般的には矢倉囲いという囲いを目指していきます。

角をダイナミックに使う、「角換わり」

【図3-2 角換わりの一例】

【図3-2 角換わりの一例】

飛車先の交換を防ぐかわり、角道を開けたまま戦うのが角換わりです。基本的には角を交換して戦っていきます。矢倉戦法に比べて戦いが激しくなる戦法ですが、非常によく現れる形なのでしっかり勉強しておきたい戦法です。

飛車先を交換する、「相掛かり」

【図3-3 相掛かりの一例】

【図3-3 相掛かりの一例】

お互いに角道を開けないかわり、飛車先の歩を交換するのが相掛かり戦法です。激しい戦いになることが多く、初心者には指しこなすのが難しいとされています。

飛車も角も大暴れ、「横歩取り」

【図3-4 横歩取りの一例】

【図3-4 横歩取りの一例】

お互いに角道を開けた状態で飛車先の歩を交換し合うのが横歩取りと呼ばれる戦法です。非常に激しい戦いになり、プロの将棋ではよく指されますがアマチュアでは苦手にしている人も多い戦型です。

 

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初心者にオススメの戦法は「矢倉戦法」と「角換わり」

歩美
将棋の戦法が大きく分けて4種類あるのはわかりました!この戦法って全部勉強しないといけないんですか…?結構大変そうですね…
香介
いや、実は全部の戦法を覚える必要はないんだ!初心者のうちは、まず矢倉戦法と角換わりを覚えるのがオススメだよ!

こちらが先手の場合は矢倉戦法に!

矢倉戦法は戦いが穏やかに進む傾向があり、初心者でも指しやすい戦法です。そのためはじめて戦法を勉強する方は矢倉戦法から覚えていくのが良いでしょう。とくにこちらが先手の場合は、「矢倉戦法」の形に誘導しやすいです。

矢倉戦法の基本は、矢倉囲いの形を目指すことです。詳しい指し手は以下の記事を参考にしてみてください。

こちらが後手の場合は相手の出方を見て矢倉戦法or角換わりに

こちらが後手の場合は相手の出方を見ながら「角換わり」と「矢倉戦法」を使い分けるのが良いでしょう。少し指し手を見ていきます。

テーマ図

【図4-1 まずは角道を開ける】

【図4-1 まずは角道を開ける】

こちらの図では後手を下にしています。先手の相手がまず▲2六歩としてきたところで△3四歩とするようにしましょう。

図4-1からの指し手
▲2五歩、△3三角(図4-2)

【図4-2 飛車先の交換を防ぐ】

【図4-2 飛車先の交換を防ぐ】

先手が飛車先の歩を伸ばして来たら、△3三角として相手の飛車先の歩の交換を防ぐのがポイントです。

香介
矢倉戦法も角換わりも、相手の飛車先の歩の交換を防ぐ戦法だったね!

図4-2からの指し手
▲7六歩、△2二銀(図4-3)

【図4-3 角換わりの形に】

【図4-3 角換わりの形に】

先手が角道を開けてきたら、△2二銀とするのが角換わりの形です。ここから相手が角交換してきたら角換わりになります。さらに詳しい指し手は以下の記事を参考にしてみてください。

図4-1からの指し手
▲7六歩(図4-4)

【図4-4 相手が角道を開けてきた場合】

【図4-4 相手が角道を開けてきた場合】

図4-1から先手がいきなり角道を開けてきた場合を見てみます。矢倉戦法も角換わりも3三の地点に銀をもっていくのが好形とされていますが、ここからどう指せば銀を前に出せるでしょうか?

香介
不用意に銀を動かすと、こちらの角が相手の角に取られてしまうよ!

図4-4からの指し手
▲8八角成、△同銀(図4-5)

【図4-5 角交換する】

【図4-5 角交換する】

図4-4からはこちらから角交換してしまいます。これで角換わりの戦型になりました。

図4-5からの指し手
▲2二銀、△2五銀、▲3三銀(図4-6)

【図4-6 銀で飛車先の交換を防ぐ】

【図4-6 銀で飛車先の交換を防ぐ】

図4-5からは銀を前に繰り出して相手の飛車先の交換を防ぎます。

歩美
なるほど!相手が飛車先の歩を交換しようとしても、銀が2四に効いてますね!

矢倉戦法でも、角換わりでも使える棒銀の攻め!

歩美
将棋の戦法は何となくわかってきました!ここから実際にどんな感じで攻めていけばいいんでしょう?
【図5-1 棒銀】

【図5-1 棒銀】

図5-1は棒銀と呼ばれる攻めの形です。棒銀は矢倉戦法でも角換わりでも使える所ぎの攻めの基本形です。初心者の方はまずは棒銀の攻め筋を勉強するのが良いでしょう。

 

居飛車と振り飛車って?

香介
実は将棋の戦法は今回紹介した4つのほかにもまだまだあるんだ。
歩美
えーっ!まだあるんですか!?

今回紹介したのは居飛車戦法

今回紹介した戦法は、どれも飛車を最初の位置から横に動かしませんでした。このように飛車を最初の位置のまま使っていく戦法を「居飛車」といいます。

居飛車?振り飛車?将棋の戦法はまだまだある

居飛車に対して、飛車を横に動かして使う戦法を「振り飛車」といいます。下の図は振り飛車の基本戦法である「四間飛車」を表しています。

【図6-1 四間飛車の基本】

【図6-1 四間飛車の基本】

香介
先手と後手の居飛車、振り飛車の組み合わせで将棋の戦法はかなりの数になるんだ!
歩美
えーっ!そんなにあったら覚えきれませんよ…
香介
まずは一つずつ得意戦法を増やしていって、地道に勉強していこう!

まとめ

香介
今回は将棋の戦法の基本を説明したよ!ポイントをまとめよう!

POINT

  • 将棋の戦法は大駒の使い方で決まる
  • 飛車先を交換するか、角道を開けるかの組み合わせ
  • 大きく分けて、矢倉戦法、角換わり、相掛かり、横歩取りの4つの戦法がある
  • 初心者は矢倉戦法と角換わりがオススメ
  • 居飛車と振り飛車も考えると戦法はさらに多く
香介
今回は勉強になりました!将棋の戦法は飛車と角をどう使うかなんですね!

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