矢倉囲いの組み方

まずは角道を開けるのが基本です。この手は矢倉戦法以外の戦法にも変化させやすいため、最初は相手の出方を見るためにも矢倉の形に決めすぎないのが良いでしょう。

図2-1から金銀を2段目に上げていきます。図2-2の形は「カニ囲い」と呼ばれる形で、通常の矢倉はこのカニ囲いを経由して組んでいきます。場合によってはカニ囲いのままで攻めを始める場合もあり、そのような戦い方を「急戦矢倉」と呼びます。

金銀を上げて矢倉の外枠を作ります。あとは玉を矢倉のお城の中に入れてあげれば完成です。

玉を8八に移動させるため、まずは角を退かしてスペースを作ります。

玉を囲いの中に入れて矢倉囲いの完成です。

実戦では矢倉囲いに組んだ後は相手陣を攻めていくことになります。矢倉に組んでからの攻め方は以下の記事をご覧ください。

まずはこちらが先手で矢倉囲いを組んでいく手順を見ていきましょう。こちらがまず角道を開けたところで、相手は飛車先を突いてきました。

相手が飛車先の歩を突いたのを見たら、▲6八銀としておきましょう。

銀を上がって飛車先を受けておきます。これで、△8六歩、▲同歩、△同飛として相手が飛車先の歩を交換してくる手を受けることができます。この後はじっくり矢倉囲いの駒組みを目指していきます。

今度は初手から相手が別の手を指してきた場合を見ていきます。後手は角道を開けてきました。このときはどのように指すのが良いでしょう？

▲6六歩と角道を閉じておいて、角交換を拒否するのが無難な駒組みです。

ここから相手が飛車先を伸ばして来たら、やはり▲6八銀～▲7七銀として相手の飛車先の交換を受けておきます。これでじっくり矢倉囲いに組んでいくことができます。

今度は、後手番の立場で矢倉囲いに組んでいく手順を見ていきましょう。相手はいきなり飛車先を突いてきましたが、どうやって受ければよいでしょう？

この場合は、△3三角と角で飛車先を受けます。矢倉囲いの形からは遠ざかってしまいますが、序盤からいきなり飛車先を交換させるわけにはいきません。

相手が角道を開けて来たら、やはり角道を閉じるのが矢倉の基本です。なお、この駒組みの形は「ウソ矢倉」もしくは「無理やり矢倉」と呼ばれています。この局面は、四間飛車などの振り飛車の戦法と同じ出だしをしていますが、ここから振り飛車ではなく矢倉に組んでいくためウソ矢倉の名がついています。

ウソ矢倉の駒組みでは、銀を△4二銀ではなく△2二銀と左側に上がるのがポイントです。これは将来的に△4二角と引けるようにしておくためです。

この後は、金も上がって矢倉囲いの形を目指していきます。

金を上がった後は、△4二角と角を引いておきましょう。ここであらかじめ金を上がっておいたおかげで、▲4四角と角が出てくる手を防いでいるのがポイントです。また▲2四歩と飛車先を突かれても、角が2四に利いているため問題ありません。

最後に銀を上がれば、矢倉囲いの形が完成します。ここから玉を2二まで移動させていけば、矢倉囲いを組むことができます。