将棋ウォーズの囲いエフェクト

矢倉に組む前に現れるカニ囲い。急戦矢倉ではカニ囲いのまま戦うことも。エフェクトはおいしそうなカニです。

スタンダードな矢倉囲いは、他の矢倉系の囲いと区別して「金矢倉」とも呼ばれています。米長邦雄先生の「矢倉は将棋の純文学」の言葉からイメージしたのか、夏目漱石のエフェクトになっています。

銀二枚と金一枚で組むのが「銀矢倉」です。エフェクトは銀のスーツを着た夏目漱石になっています。

矢倉囲いの玉が一路内側に入った形が「片矢倉」です。江戸時代末期の棋士、天野宗歩が愛用したことから天野矢倉とも呼ばれています。

5七の地点に銀がくっつき、金銀4枚になった矢倉囲いを「総矢倉」と呼びます。エフェクトの夏目漱石も筋骨隆々でたくましいです。

矢倉囲いから組み替えて穴熊にしたものが「矢倉穴熊」です。この囲いを得意としている渡辺明先生がエフェクトのモデルとなっています。

矢倉から陣形を低く構えた囲いは「菊水矢倉」という囲いです。別名しゃがみ矢倉とも呼ばれ、エフェクトはしゃがんでいる夏目漱石です。

矢倉囲いの7七の銀を7六までもっていくと「銀立ち矢倉」になります。金の夏目漱石の上にさらに銀色の夏目漱石が立っています。

右銀を6六までもっていき、金銀4枚になった矢倉囲いが「菱矢倉」です。矢倉系で最強の堅さを誇る囲いというだけあって、エフェクトの夏目漱石もかなり強そうです。

「雁木囲い」は、矢倉囲いとは異なる形をしていますが、矢倉戦で変則的な囲いとして用いられます。エフェクトとも夏目漱石と対比するかたちで芥川龍之介になっています。

コンピュータ将棋ソフト、Bonanzaが好んで用いたとされる囲いが「ボナンザ囲い」です。片矢倉の6七の金が5八に移動した形です。

通常の駒組みと比べ、1手早く矢倉囲いに囲う形が「早囲い」です。手得する代わりに、駒組みの最中の隙が大きいのが弱点です。

振り飛車で使われる最もスタンダードな囲いが「美濃囲い」です。エフェクトのモデルは、織田信長の妻の濃姫でしょうか？美濃の国から来た美しい女性とされています。

美濃囲いの左金が上部に盛り上がった囲いが「高美濃囲い」です。エフェクトの女性はさらに高貴な印象になっています。

高美濃囲いをさらに発展させ、上部を厚くした囲いが「銀冠」です。玉の真上にある銀が冠のようです。

美濃囲いの5二の金が銀に代わった形が「銀美濃囲い」です。エフェクトの女性も着物が銀色になりました。

金銀4枚で囲う美濃囲いが「ダイヤモンド美濃」です。美濃囲い系で最強の堅さの囲いで、エフェクトの女性の着物も豪華になっています。

木村義雄第十四世名人が愛用した囲いが「木村美濃」です。3八金と4七銀の2枚で囲う形です。

美濃囲いの5八の金を省いた形が「片美濃囲い」です。左金を攻めに使ったり、このまま美濃囲いに発展させることもできます。

美濃囲いの頭の歩を突いた形が「ちょんまげ美濃」です。居飛車に見せかけてから振り飛車に振りなおす陽動振り飛車という戦法で現れる形です。エフェクトの女性もちょんまげ姿でシュールです。

美濃囲いの玉頭の歩がなくなった形が「ちょんまげ美濃」です。これも居飛車に見せかけて振り飛車にする陽動振り飛車という戦法で使われる囲いです。

3八金、4八銀の二枚で囲うのが「金美濃」です。上部からの攻めに強くなっています。

左側に美濃囲いを作るのが「左美濃」です。対抗形の居飛車側で使われる囲いです。

左美濃の玉の位置が一路上に上がっているのが「天守閣美濃」です。相手振り飛車の角のラインから避けている形です。一時はプロ間でも多く指されていましたが、藤井システムによって対策されてしまいます。エフェクトも城を崩している藤井猛先生になっています。

天守閣美濃にさらに銀をくっつけた形が「四枚美濃」になります。エフェクトは谷川浩司先生でしょうか？

天守閣美濃からさらに固め、銀冠の形にして玉を端に寄せた囲いが「端玉銀冠」です。女流棋士の矢内理絵子先生が得意としていて、「矢内玉」とも呼ばれています。

居飛車穴熊の香車と玉が入れ替わった形が「串カツ囲い」です。香車に貫かれた玉を串に貫かれたカツに例えています。美濃囲いを端に寄せたような形から端美濃とも呼ばれています。

対振り飛車の囲いとして最もメジャーなのが「舟囲い」です。エフェクトは船に乗る渡辺明先生です。

振り飛車の天敵となる囲いが「居飛車穴熊」です。

松尾歩先生によって考案された居飛車穴熊が「松尾流穴熊」です。7九にいる金を7八に置いておくことで、右銀を7九にくっつけることができます。

銀冠から発展させて穴熊に組む囲いが「銀冠穴熊」です。

金銀4枚で囲う穴熊が「ビッグ4」です。ビッグ4という言葉が、もともと男子テニスの強豪4人を指す言葉として使われています。なおエフェクトの4人は穴熊を得意とする4人の棋士、田中寅彦先生、大内延介先生、遠藤正樹アマ、小池重明アマがモデルです。

舟囲いの5八の金を6八にひきしめた囲いが「箱入り娘」です。まるで玉が箱に入ったような形をしています。

居飛車穴熊の玉を角道から避けた形が「ミレニアム囲い」です。藤井システムの対策として編み出され、2000年ころに流行したためミレニアムの名前を冠しています。

振り飛車で使われる穴熊が「振り飛車穴熊」です。エフェクトはこの囲いを得意としていた広瀬章人先生がモデルです。

振り飛車で右側に矢倉を囲うのが「右矢倉」です。主に相振り飛車で使われます。矢倉囲いのエフェクトが夏目漱石であるのに対して右矢倉は樋口一葉のエフェクトが出ます。

相振り飛車限定で使われる、金2枚が横に並んだ囲いを「金無双」といいます。金無双の玉のコビンはウサギの耳と呼ばれて最大の弱点となっています。エフェクトは、金歯が光る元プロボクサー、マイクタイソンがウサギを抱えています。

横歩取りや相掛かりで一般的に使われる囲いが「中住まい」です。玉を真上に上げてバランスを取ります。

中原誠によって編み出された囲いが「中原玉」です。こちらも横歩取りや相掛かりで使われます。

中住まいのような陣形で、金を一路下げた形が「アヒル囲い」です。大駒の打ち込みがないのが特徴で、大駒をガンガン切りながら攻めるアヒル戦法という奇襲戦法とともに使われます。

相掛かりで見られる「いちご囲い」という囲いです。形がいちごに似ているそうですが…

居玉のまま、玉の周りを金銀4枚と飛車で固めるのが「無敵囲い」です。将棋を覚えたばかりの初心者の多くは一度は試したのではないでしょうか？実際は無敵とは程遠く、実戦でこれを使って勝利するのはなかなか難しいかもしれません。