今回の記事では、相振り飛車で使われる囲いを紹介します。
定番の囲いは金無双!組み方と手順、特徴は?
相振り飛車専用の囲い、金無双
相振り飛車では、図1-1のような「金無双」という囲いがよく使われます。上部からの攻めを守る陣形になっていて、相振り飛車の戦いで強さを発揮します。ただし、玉が逃げづらい陣形になっているため、一度攻められると弱い陣形です。
相手の出方を見ながら組んでいく
金無双を組むときは、相手の出方を見ながら▲2八銀としてから組んでいく手順や、先に▲5八金左、▲4八金として組んでいく順があります。以下の記事では、実際の相振り飛車の対局を想定して駒組みしていく順を解説しています。
金無双の弱点は?
金無双は、▲2八の銀が「壁銀」という悪形になっていて、玉の逃げ道をふさいでしまっています。そのため横から攻められるとあっさり寄ってしまうことが多いです。また玉のコビンを攻められるのにも弱く、金無双のコビンは「ウサギの耳」とよばれる弱点になっています。
実際の金無双の崩し方のパターンは以下の記事で解説しています。
相振り飛車で使われる囲い
金無双(2枚金)
「金無双」は相振り飛車で使われる定番の囲いです。金が2枚横に並ぶ形から、「2枚金」とも呼ばれます。2八の銀が壁銀となって玉の逃げ道をふさいでしまっているのが欠点で、ここから▲1七銀~▲2六銀としたり、▲2六歩~▲2七銀として壁銀を解消するような順がよく指されます。
美濃囲い
相振り飛車でも「美濃囲い」は指されます。通常の美濃囲いだけでなく、玉を2八まで上がらない3九玉型の美濃囲いもよく使われています。
高美濃囲い
美濃囲いを発展させて「高美濃囲い」に組むと、上部からの攻めにも手厚くなります。対抗形では、3七桂と跳ねて桂馬を使う形が多いですが、相振り飛車では3七桂と跳ねる形はほどんど指されません。
右矢倉
矢倉囲いを左右反転させた「右矢倉」は相振り飛車特有の囲いです。上部からの攻めに強くなっていて、自然にここまで組めればそれだけで優勢になるでしょう。金無双や高美濃囲いから発展させることもあります。
穴熊
相振り飛車でも「穴熊」が使われることがあります。上部からの攻めに強くするため、4八に金を置くのが相振り飛車特有の形でしょう。