角換わり

角換わり早繰り銀

投稿日: 12/21/2019 更新日:

キャラクターイラスト:さゆ吉様

歩美
角換わりの指し方がだいぶわかってきました!そろそろ棒銀以外の指し方も覚えてみたいです!
香介
今回は角換わり早繰り銀の指し方を解説するよ!棒銀に似ているけど、細かい違いがあるんだ!

今回の記事では、角換わり早繰り銀の指し方を解説していきます。

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参考棋書:角換わり 初段の常識

香介
今回の記事は、マイナビ出版の「角換わり 初段の常識」を参考にしたよ!角換わり棒銀、早繰り銀、腰掛け銀の基本的な筋と、最新形についても解説している棋書なんだ!

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歩美
それでは角換わり早繰り銀の指し方を教えてください!

 

YouTubeの動画で学ぶ、角換わり

香介
今回の記事は動画でも解説しているよ!

歩美
サイトで学んだ内容を動画で復習すればバッチリですね!

 

角換わり早繰り銀の駒組み

角換わりの基本形

テーマ図

【図1-1 角換わりの基本形】

【図1-1 角換わりの基本形】

図1-1は角換わりの基本形です。今回はこの局面から角換わり早繰り銀の形を目指していきます。

歩美
角換わりの基本形までの指し方は、以下の記事で解説しています!

銀を3七~4六と使うのが早繰り銀

図1-1からの指し手
▲3六歩、△6四歩、▲3七銀、△6三銀、▲2五歩、△3三銀、▲4六銀(図1-2)

【図1-2 ▲4六銀とするのが早繰り銀】

【図1-2 ▲4六銀とするのが早繰り銀】

▲3六歩と突いて、銀を3七~4六と進めていくのが早繰り銀の陣形です。この形からどのように攻めていくのか見ていきましょう。

 

角換わり早繰り銀の基本の攻め筋

▲3五歩から仕掛ける

図1-2からの指し手
△5四銀、▲6八玉、△4四歩、▲3五歩(図2-1)

【図2-1 ▲3五歩から仕掛ける】

【図2-1 ▲3五歩から仕掛ける】

早繰り銀の基本の仕掛けは、▲3五歩と3筋の歩をぶつけていく手になります。ここからさらに進めて攻め筋を見ていきます。

棒銀のように銀交換を狙う

図2-1からの指し手
△3五歩、▲同銀(図2-2)

【図2-2 銀が五段目に進出】

【図2-2 銀が五段目に進出】

3五の歩を交換しながら銀を五段目に進出させるのが攻めの狙いです。ここからさらに追撃していきましょう。

図2-2からの指し手
△3四歩、▲2四歩(図2-3)

【図2-3 銀取りに構わず▲2四歩と攻めていく】

【図2-3 銀取りに構わず▲2四歩と攻める】

相手は△3四歩と打って銀を追い返そうとしますが、ここで銀取りに構わず▲2四歩と突いて攻めていく手が成立します。次に△3五歩と銀を取られても、▲2三歩成と攻めていく手が強烈です。

歩美
銀を五段目に出して、銀取りに構わず▲2四歩と突いていく攻め筋は、棒銀と似ていますね!

銀交換できれば早繰り銀優勢

図2-3からの指し手
△2四歩、▲同銀、△同銀、▲同飛、△2三歩、▲2八飛 (図2-4)

【図2-4 銀交換が基本の狙い】

【図2-4 銀交換が基本の狙い】

相手の守りの銀と攻めの銀を交換できれば早繰り銀の攻めは成功と言えます。ここからは、1筋の歩を突き捨てて▲1三歩と打つような端攻めの手順などの攻め手があります。

香介
ここから先の攻め筋も棒銀と似ているね!銀交換後の指し方は以下の記事を参考にしてみてね!

 

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早繰り銀の失敗例 王手飛車の角打ち

居玉で攻めるのはNG

図1-2 からの指し手
△5四銀、▲3五歩(図3-1)

【図3-1 居玉のまま攻めると?】

【図3-1 居玉のまま攻めると?】

図1-2 まで戻り、今度は早繰り銀の失敗パターンを見ていきます。先ほどの攻めとほとんど同じ形に見えますが、こちらの玉が居玉のまま攻めてしまうと思わぬ落とし穴があります。

歩美
王様が最初の位置から動いていない状態を「居玉」っていうんでしたよね!

王手飛車の反撃で敗勢に

図3-1からの指し手
△3五歩、▲同銀、△3四歩、▲2四歩、△同歩、▲同銀、△同銀、▲同飛(図3-2)

【図3-2 攻めが好調に見えるが…?】

【図3-2 攻めが好調に見えるが…?】

先ほどと同じ手順で、攻めの銀と守りの銀を交換しました。一見すると早繰り銀が気持ちよく攻めていますが、ここで相手から反撃の一手があります。

図3-2からの指し手
△1五角(図3-3)

【図3-3 王手飛車で敗着】

【図3-3 王手飛車で敗着】

△1五角が王手飛車になって敗着です。早繰り銀では3筋の歩を突いていくため、このような角打ちの隙が発生しやすくなっています。この王手飛車の筋を避けるため、あらかじめ玉を6八などに寄ってから攻めていくのが安全です。

香介
ちなみに、あらかじめ▲1六歩と端の歩を突いておいて△1五角の筋を消しておく手もよく指されているよ!

 

相手からの反撃手順 十字飛車の筋に気をつけよう

銀が五段目に出たタイミングは注意

図2-2 からの指し手
△8六歩(図4-1)

【図4-1 相手の攻めの狙いは?】

【図4-1 相手の攻めの狙いは?】

図2-2 まで戻り、相手が反撃してくる順を見ていきます。先ほどはここで△3四歩と打ってきましたが、銀取りを無視して▲2四歩と攻めれば早繰り銀が優勢でした。今度は△3四歩に代わって△8六歩と相手も攻めてきます。

香介
これに対して▲同銀と取ると、△5五角で飛車香両取りだから気を付けてね!

△8五歩の継ぎ歩の狙いは?

図4-1からの指し手
▲8六歩、△8五歩(図4-2)

【図4-2 継ぎ歩の手筋】

【図4-2 継ぎ歩の手筋】

▲同歩と歩を取ると、相手はさらに△8五歩と継ぎ歩の手筋を使ってきました。この狙いは何でしょうか?まずは素直に▲同歩と取るとどうなるか見ていきます。

歩美
こうやって歩を連続で捨てていく手筋を「継ぎ歩」っていうんでしたよね!

▲同歩と取ると銀桂両取りの十字飛車

図4-2からの指し手
▲8五歩、△同飛(図4-3)

【図4-3 銀桂両取りの十字飛車】

【図4-3 銀桂両取りの十字飛車】

△8五歩に対して▲同歩と取ると、△同飛が銀桂両取りの十字飛車になります。これで早繰り銀側が劣勢になってしまいました。

継ぎ歩を手抜いて▲3四歩で攻め合う

図4-2 からの指し手
▲3四歩(図4-4)

【図4-4 こちらも攻め合う】

【図4-4 こちらも攻め合う】

△8五歩に対して▲同歩と取ると失敗なので、 図4-2 まで戻り別の手を考えます。ここでは▲3四歩と攻め合いましょう。△8六歩と歩を取り込まれても▲8八歩と打てばすぐには相手からの攻めがないため、ここで相手の攻めを無視するのが良い手になります。

図4-4からの指し手
△2二銀、▲4四銀(図4-5)

【図4-5 早繰り銀側が指しやすい】

【図4-5 早繰り銀側が指しやすい】

図4-5の局面では、早繰り銀側の銀が相手の玉の近くまで迫ってきています。ここから持ち駒の角と歩でうまく攻めをつないでいけるかが勝負のカギとなります。

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まとめ

香介
今回は角換わり早繰り銀の定跡を解説したよ!ポイントをまとめよう!

POINT

  • 銀を3七~4六と使うのが早繰り銀
  • ▲3五歩から仕掛けて銀交換を狙う
  • △1五角の王手飛車に注意
  • △8六歩~△8五歩の継ぎ歩には手抜いて攻め合う
歩美
棒銀に似ていますが、早繰り銀特有の手順もたくさんありましたね!

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【図1-2 ▲4六銀とするのが早繰り銀】

【図1-2 ▲4六銀とするのが早繰り銀】

【図2-2 銀が五段目に進出】

【図2-2 銀が五段目に進出】

【図4-2 継ぎ歩の手筋】

【図4-2 継ぎ歩の手筋】