今回の記事では、王座戦のルールや仕組みについて解説していきます。
目次
王座戦って?日本経済新聞社主催のタイトル戦
日本経済新聞社が主催するタイトル戦
王座戦は、日本経済新聞社が主催する将棋のタイトル戦です。1953年に一般棋戦として始まった王座戦ですが、1983年の第31期からタイトル戦に格上げされています。
8大タイトルの一つ、王座戦!勝った棋士は「王座」に
王座戦で勝った棋士は「王座」のタイトルを獲得することとなり、1年間は「王座」を名乗ることになります。1年後には次のタイトル挑戦者が決められ、現役の王座とタイトル挑戦者が戦い、勝った方が新しい「王座」となります。
王座戦の賞金は公表されていない
王座を勝ち抜いて新しい「王座」になった棋士には賞金が与えられますが、賞金額は公表されていません。ただ、他のタイトル戦の諸金額などから推測すると、数百万~1千万程度ではないかと考えられます。
王座戦の仕組み、参加資格は?
全棋士 + 女流棋士4名が参加!1次予選・2次予選・挑戦者決定トーナメントを行う
王座戦の参加資格は、全ての棋士に加えて女流棋士4名となります。参加者は、1次予選・2次予選・挑戦者決定トーナメントを行い、勝利した1名がいよいよ王座保持者と次の王座の称号をかけて戦うことになります。
- 全棋士+女流4名が参加
- 1次予選・2次予選・決勝トーナメント
- 勝ち上がった1名が王座に挑戦
1次予選は、持ち時間5時間!6人が勝ち上がり
1次予選は、持ち時間5時間のトーナメント戦となります。第67期以降はチェスクロックで時間を計るルールになっています。
B級2組以上の棋士はシードで2次予選からの出場となるため、1次予選はC級1組以下の棋士と女流棋士4名でのトーナメントとなります。
2次予選は、持ち時間5時間!10人前後が勝ち上がり
2次予選は、1次予選の勝ち上がり6名と、シード者で持ち時間5時間のトーナメントを行います。2次予選のシードの条件は、以下になります。
- 順位戦B級2組以上の棋士
- 前期決勝トーナメント出場者
- 全棋士参加棋戦優勝者
- 過去1年のタイトル挑戦者or失冠者
- 前期一次予選突破者で、二次予選1勝以上
勝ち上がる人数は、挑戦者決定トーナメント進出者が計16名になるよう調整されます。挑戦者決定トーナメントのシード者の人数によって異なりますが、例年10名前後となります。
挑戦者決定トーナメントは、持ち時間5時間!勝ち上がった1名が挑戦者に!
挑戦者決定トーナメントは、2次予選を勝ち上がった棋士と、シード者で持ち時間5時間のトーナメントを行います。挑戦者決定トーナメントのシード条件は以下となります。
- 前期ベスト4
- タイトル保持者
勝ち上がった1名が、王座への挑戦権を得ることになります。
王座戦のルールは?五番勝負のタイトル戦
- タイトル戦は五番勝負
- 持ち時間5時間
- 連続5期もしくは通算10期で名誉王座
王座保持者と挑戦者の五番勝負!
王座戦の予選を勝ち上がって見事挑戦者となった棋士は、現役の王座保持者と五番勝負をすることになります。五番勝負となるので、先に3回勝った方がタイトル獲得となるわけです。
持ち時間は5時間!
王座戦の持ち時間は5時間になります。タイトル戦では、1局に2日かけることもありますが、王座戦は1局1日で終わることになります。
また、持ち時間の計測はチェスクロック方式となります。
名誉王座って?連続5期もしくは通算10期以上で永世称号が
連続で5期もしくは通算で10回以上王座になった棋士は、「名誉王座」の称号を得ることができます。名誉王座は、いわゆる永世称号の一つとなります。