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キャラクターイラスト:さゆ吉様
この記事では、駒落ちの定跡についてまとめています。
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目次
駒落ち?平手?落とす駒の目安、手合い割は?
駒落ち将棋とはハンディキャップをつけた対局のこと
駒落ち将棋の例
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【図1-2 6枚落ちの基本図】
将棋では、お互いに棋力差がある人同士で対局するときに、強い方がはじめから駒の数を少なくして対局することがあります。このような駒を少なくする対局を「駒落ち」といいます。将棋の始めたばかりの初心者が上級者と対局する場合、上級者が飛車角桂香の6枚を落として対局することが多いです。
なお、駒落ちなしの普通の対局は「平手(ひらて)」と呼ばれます。
駒落ちの目安は?
駒落ち対局で何枚駒を落とすかということを、「手合い」もしくは「手合い割」といいます。日本将棋連盟が運営する将棋会館では、棋力差に応じて以下の手合い割で対局しています。強い人と対局するときの手合いの参考にしてみるとよいでしょう。
一般的には以下の8つの手合い割があります。東京・将棋会館の道場では、下表のような手合い割となっています。
級段位差 手合い 備考 1段(級)差 下位者先手 - 2段(級)差 香落ち 左側(角のある側)の香 3段(級)差 角落ち - 4段(級)差 飛車落ち - 5段(級)差 飛車香落ち 飛車と左側(角のある側)の香 6-7段(級)差 二枚落ち 飛車と角 8-9段(級)差 四枚落ち 飛車と角、両方の香 10段(級)差 六枚落ち 飛車と角、両方の桂と香
段(級)位差が離れれば離れるほど、多くの駒を落として戦います。
出典:初心者必見!上位者と対等に真剣勝負を楽しむ方法?「駒落ち戦」の魅力とは|将棋コラム|日本将棋連盟
プロとの指導対局でも使われる
プロ棋士と指導対局で対局する場合も、駒落ちを指す場合が多いです。2枚落ちでプロに1発入れることができれば初段クラスと言われることもあります。
駒落ち定跡のおすすめ棋書
8枚落ちの定跡
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【図1-1 八枚落ちの基本図】
8枚落ちは、上手が飛車、角、銀、桂、香を落としています。この手合いでは、下手は棒銀を使って攻めていくのが定跡です。歩を突き捨てて仕掛ける感覚や、銀を前に出して相手の金と交換していく攻めの基本を学べるでしょう。
6枚落ちの定跡
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【図1-2 6枚落ちの基本図】
6枚落ちは、上手が飛車、角、桂、香を落としています。この手合いでは、下手は端攻めで攻めるのが定跡です。相手の駒が少ないところを集中的に狙っていきます。端攻めの手筋は平手の将棋でも応用できるので攻めの感覚をしっかり覚えておきましょう。
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4枚落ちの定跡
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【図1-3 4枚落ちの基本図】
4枚落ちは、上手が飛車、角、香を落としています。この手合いでは、単純な棒銀や端攻めではそう簡単には攻め切れません。そこで端攻めと棒銀を組み合わせた少し高度な手順を使っていきます。
2枚落ちの定跡
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【図1-4 2枚落ちの基本図】
2枚落ちでは、上手は飛車と角を落としています。この手合いでは上手の陣形もかなりしっかりしていて、単純な攻めは通用しないと思ってよいでしょう。こちらも玉を囲ってじっくり攻めていくのが2枚落ちでの指し方です。
2歩突き切り定跡
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【図1-5 2歩突き切り定跡の基本図】
2枚落ちには有名な2つの定跡があり、その一つが2歩突き切り定跡です。飛車を3筋に動かしガジガジ攻めていく指し方で、飛車角銀桂を3筋の攻撃に集中させていきます。
銀多伝定跡
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【図1-6 銀多伝定跡の基本図】
もう一つの有名な定跡が銀多伝定跡です。銀多伝では玉をガッチリ囲うのが特徴で、守りの手を指したいという方にお勧めの定跡です。