角交換振り飛車

角交換四間飛車の駒組み

投稿日: 10/08/2018 更新日:

キャラクターイラスト:さゆ吉様

歩美
角交換四間飛車って戦法があるらしいですね…普通の四間飛車とは何か違うんでしょうか?
香介
角交換四間飛車は、普通の振り飛車とはちょっと違った狙いがある作戦だよ!振り飛車側から攻めていける戦法なんだ!

今回の記事では、角交換四間飛車の基本的な駒組みを解説していきます。

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参考棋書:角交換四間飛車を指しこなす本

香介
今回の記事は、浅川書房の「角交換四間飛車を指しこなす本」を参考にしたよ!角交換四間飛車の第一人者、藤井猛先生が丁寧に指し方を解説しているよ!

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歩美
それでは、角交換四間飛車の指し方を教えてください!

 

角交換四間飛車の基本の駒組み

角道を開けたまま四間飛車に

テーマ図

【図1-1 角道を閉じずに四間飛車に】

【図1-1 角道を閉じずに四間飛車に】

角交換四間飛車では、角道を閉じずに四間飛車に組んでいくのが最大の特徴です。今回は、この局面から基本的な駒組みを見ていきましょう。

歩美
角道を開けたまま駒組みするんですね!通常の四間飛車の指し方は、以下の記事で解説しています!

相手が玉を動かしたタイミングで角交換!

図1-1からの指し手
△8四歩、▲4八玉、△8五歩、▲3八玉、△4二玉(図1-2)

【図1-2 相手が玉を動かしたら…】

【図1-2 相手が玉を動かしたら…】

角道を開けたまま、自然に駒組みを進めていきます。相手が△4二玉と指して来たところがポイントで、ここで必ず指しておきたい手があります。

図1-2からの指し手
▲2二角成、△同銀(図1-3)

【図1-3 壁銀の形にさせる】

【図1-3 壁銀の形にさせる】

相手が玉を動かしたタイミングで、こちらから角交換します。▲2二角成に対して、△同銀とするよりないですが、相手の守りの銀が玉の守りから離れてしまいました。相手の銀の形は「壁銀(かべぎん)」と呼ばれ、悪い形とされています

香介
相手を壁銀の形にさせるのがポイントだ!もし角交換の前に△3二玉とされてしまうと、▲2二角成に△同玉と取れるから注意だよ!

銀で飛車先を受ける

図1-3からの指し手
▲8八銀、△3三銀、▲7七銀(図1-4)

【図1-4 銀で飛車先を受ける】

【図1-4 銀で飛車先を受ける】

角交換四間飛車では、▲7七銀として相手の飛車先を受けるのが基本です。ここに銀がいることで、相手は△8六歩、▲同歩、△同飛として飛車を走ることができなくなります。

歩美
普通の四間飛車では、▲7七角で飛車先を受けるのが基本でしたね!角交換すると角がいなくなっちゃうので、銀で受けるんですか…

囲いは片美濃囲いにするのが基本

図1-4からの指し手
△6二銀、▲2八玉、△3二玉、▲3八銀(図1-5)

【図1-5 片美濃囲いにするのが基本】

【図1-5 片美濃囲いにするのが基本】

角交換四間飛車では、囲いは片美濃囲いにするのが基本です。ここからは、いきなり攻めていく順や、もっと囲いに手を付けて玉を堅くしていくような手があります。

香介
これで角交換四間飛車の基本形が完成だよ!

補足
角の打ち込みに注意

【図a-1 角の打ち込みに注意】

【図a-1 角の打ち込みに注意】

角交換四間飛車では、序盤からお互いに角を持ち駒にするため、角の打ち込みには注意しましょう。特に、美濃囲いに組むときに玉を移動する前に▲3八銀と上がってしまうと、△2八角と打ち込まれる隙ができてしまいます。

 

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相手からいきなり仕掛けられたら?

飛車先交換されたら、角交換して▲7七角

図1-1 からの指し手
△8四歩、▲4八玉、△8五歩、▲3八玉、△8六歩、▲同歩、△同飛(図2-1)

【図2-1 いきなり飛車先を交換されたら?】

【図2-1 いきなり飛車先を交換されたら?】

図1-1 まで戻り、相手からいきなり仕掛けられた時の対応を見ていきます。相手は、いきなり8筋を伸ばしてきて飛車を走ってきました。一見すると龍を作られてしまいそうですが、ここで切り返しがあります。

歩美
あっ!こっちはまだ▲7七銀の形を作れていないので、相手から攻められちゃいました!なんだか受けがなさそうですが…

図2-1からの指し手
▲2二角成、△同銀、▲7七角(図2-2)

【図2-2 飛車銀両取りが切り返し】

【図2-2 飛車銀両取りが切り返し】

相手が飛車先を交換してきたら、角交換から▲7七角と打つのが切り返しで、これが飛車銀両取りになります。

香介
この手順はよく出てくるから振り飛車党なら覚えておこう!

攻め合う展開なら振り飛車有利

図2-2からの指し手
△8九飛成、▲2二角成(図2-3)

【図2-3 攻め合いなら振り飛車有利】

【図2-3 攻め合いなら振り飛車有利】

図2-2からお互いに攻め合う展開になれば、振り飛車が有利な展開になります。既に駒割は銀桂交換になっていて振り飛車側が駒得になっているだけでなく、こちらはこのあと桂馬や香車を取りに行くこともできます。また▲8八飛として飛車交換を狙い、龍を消しに行くような手もあります。

飛車を引いて受けられたら、垂らしの歩が手筋

図2-2 からの指し手
△8二飛(図2-4)

【図2-4 両取りを受ける手】

【図2-4 両取りを受ける手】

図2-2 からは、△8二飛と引くのが唯一の受けです。これで飛車銀両取りが受かっていますが、さらに振り飛車側から強烈な攻めがあります。

図2-4からの指し手
▲2四歩(図2-5)

【図2-5 歩を垂らすのが手筋】

【図2-5 歩を垂らすのが手筋】

ここでは、▲2四歩と歩を垂らすのが手筋です。△同飛なら銀のヒモが外れるので▲2二角成、相手が放っておいても次の▲2三歩成、△同飛、▲2二角成を狙えます。さらに、▲2三歩成を受けるために△7二金などとすると、飛車の横効きが止まってしまうのでこれも▲2二角成です。

歩美
ここで垂らしの歩ですか!!勉強になります!

図2-4からの指し手
△3三銀、▲8八飛(図2-5)

【図2-5 8筋から逆襲】

【図2-5 8筋から逆襲】

図2-4からは、逆に振り飛車側から8筋を攻めていくような手も有力です。相手から8筋を攻めてきたはずなのに、気付けば振り飛車側が逆襲している形になっています。

香介
今回の解説はここまでだよ!角交換四間飛車の形からの攻め筋は、以下の記事も参考にしてみてね!

 

まとめ

香介
今回は、角交換四間飛車の基本の駒組みを見ていったよ!ポイントをまとめよう!

POINT

  • 角道を開けたまま四間飛車の駒組みに
  • △4二玉のタイミングで角交換して相手を壁銀に
  • ▲7七銀で飛車先を受ける
  • 相手がいきなり飛車を走ってきたら、角交換から▲7七角
歩美
角交換振り飛車の駒組みがわかりました!

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  1. 岡田啓光 より:

    定年になってから将棋始めました、頑張って定石覚えたいです、本当に難しいです、でもやります何とか5級ぐらいまで。やりがいをみ付けました.ありがとう。

    • konan より:

      こちらこそ、ありがとうございます。
      当サイトを通じて、将棋を指すの楽しさや学んで強くなることの面白さが伝われば幸いです。

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【図1-1 角道を閉じずに四間飛車に】

【図1-1 角道を閉じずに四間飛車に】

【図2-2 飛車銀両取りが切り返し】

【図2-2 飛車銀両取りが切り返し】