将棋の勝敗の決め方について説明します。
目次
将棋のゲームの目的
将棋は相手の王将(玉将)を取ることが目的となります。
王手と詰みとは?
王手とは?次に相手の王将が取れるような手
相手の王将を次に取れるような指し手のことを「王手(おうて)」と言います。
例えば、下図のように歩兵を前に進めた手は王手の例になります。次に相手が王将を動かさなければ、歩兵をさらに進めて王将を取ることができます。
王手をかけられた相手の方は、次に負けにならないように王手を回避する必要があります。上図の青色のマスにいたままでは王将を取られてしまうため、王将を動かして逃げるか、もしくは歩兵を取ってしまうような手を指さなければいけません。
詰みとは?どうやっても王手を回避できない手
王手の中でも、次にどうやっても王手を回避できないような状態のことを「詰み(つみ)」と言います。
例えば下図は、金将を斜めに進めて王手をかけています。相手はここから王手を回避しなければ負けとなってしまいますが、どこに動かしても黄色のマスから出ることができず、次に王将を取られてしまいます。また、王将で金将を取ってみても今度は銀将に取り返されてしまうため、この状態は詰みということができます。
王手と言う必要はないので注意
王手をかけたときや、詰みになった時でも、口に出して宣言する必要はありません。
投了って?
将棋における降参のことを「投了(とうりょう)」と言います。勝ち目がなくなったら「参りました」「負けました」と投了するのも潔いものです。
勝敗が決まる基本の条件
詰ませた方の勝利
将棋のルールは、「王将を取ったプレイヤーが勝ち」と説明することも多いですが、実際には詰みとなった時点でゲーム終了として、詰ませたプレイヤーの勝利とするのが正式なルールとなります。
実際に王将を取って駒台に乗せる直前に勝敗が決まるわけです。
プロの対局は、投了で決まることがほとんど
プロの対局では、詰みまで指されることはほとんどなく、勝ち目がなくなった時点で投了する場合が多いです。勝ち目が既になくなったのに意味のない手を指し続けることは「棋譜を汚す」とされ、潔く負けを認めることが美学とされています。
勝敗の決め方まとめ、特殊な条件は?
① 詰みや投了
先ほど説明したように、詰みや投了によって勝敗が決まるというのが将棋の基本です。
② 王手放置や自滅
王手をかけられていることに気が付かず放置してしまったり、うっかり次に王将を取られてしまうような手を指してしまったりした場合、その時点で勝敗が決まります。
詰みの場合と同じく、実際に王将を取って駒台に乗せる直前に勝敗が決まるわけです。
③ ルールに即していない手
自分の番に2回駒を動かしてしまうなど、ルールに即していない手を指してしまうと、当たり前ですがルール違反で負けとなります。
④ 禁じ手
「二歩」「打ち歩詰め」といった手は、「禁じ手」と呼ばれる特殊な反則です。こうした禁じ手を指した場合も負けとなります。
⑤ 千日手
同じ局面を何度も繰り返すことを「千日手(せんにちて)」と言い、特殊な判定が下されます。
⑥ 入玉
王将が敵陣まで進むことを「入玉(にゅうぎょく)」と言います。入玉した場合も特殊な扱いになります。
⑦ 時間切れでの負け
プロの対局や、スマホアプリなどでのオンライン対局では、持ち時間のルールが設定されている場合がほとんどです。時間切れになってしまうと、どんなに優勢でも負けとなってしまいます。