将棋にはいくつかの反則があります。反則をしたらその時点で対局が終了し、反則したプレイヤーの負けとなります。ただし、反則をしていることにお互い気が付かず、対局が終了した場合はそちらの結果を優先します。
以下で将棋の反則の一覧を説明していきます。
目次
将棋の反則負けの一覧とまとめ
将棋には、いくつかの反則があります。ルールに即していない手(相手の番に指してしまう)などはもちろん反則となりますが、他にも「禁じ手」と呼ばれる特殊な反則もあります。基本的には、将棋では反則をした瞬間に負けとなってしまうので注意しましょう。
- ルールに即していない手(相手の番に指す、動けない駒を動かす等)
- 待った
- 二歩
- 打ち歩詰め
- 行き場のない駒
- 連続王手の千日手
ルールに即していない手
待った
駒を動かしたり持ち駒を打ったりして手番が終わった後で打ち直す行為を「待った」といいます。待ったはルール違反で反則負けとなります。
ただし友人と将棋で遊ぶときに、ローカルルール的に待ったをありとする場合もあります。待ったの扱いについては対局者とあらかじめ話しておくのがよいでしょう。
2手指し
自分の手番に2回駒を動かしたり持ち駒を打つのも、もちろん反則となります。
成れない駒を成る
成駒のルールに即さず、成ってはいけない駒をなるのは反則となります。また持ち駒をいきなり成駒の状態で打つのもルール違反です。
駒を動けない場所に動かす
駒が動けない場所に動かすのは反則となります。特にナナメに動く角行は、動けるマスを間違えやすいので注意が必要です。
特殊なルール違反、禁じ手のまとめ
将棋の基本的なルールには即しているが、ルール上は認められていない手を「禁じ手」といいます。これらは特殊なルールなのでしっかり覚えておきましょう。
二歩
下の図のように、2枚以上の歩兵が縦に並ぶことを「二歩(にふ)」といい、反則となります。持ち駒の歩兵を打つときは、二歩とならないように注意しましょう。ただし、歩兵の成駒である「と金」は、縦に並んでも反則とはなりません。
打ち歩詰め
持駒の歩を打って詰ませるのは、「打ち歩詰め」という反則になります。例えば、下図の例では持駒の歩で王手をかけていますが、相手の王将は逃げ場がなく詰んでしまっています。このような手は打ち歩詰めの反則というわけです。
ただし、盤上の歩を動かして詰ませる「突き歩詰め」や、単に持駒の歩で王手をすることは反則ではありません。
行き場のない駒
歩兵、桂馬、香車の3枚の駒は前に進むことはできますが、後ろに下がることはできません。そのため下の図のように奥まで進んでしまった歩兵、桂馬、香車はこれ以上動かすことができません。このように動かすことができない駒を打ってしまうのは反則となります。
ただし、歩兵、桂馬、香車は成駒となれば後ろに下がれるため、奥に進んだ時に成ってしまえば反則にはなりません。
連続王手の千日手
連続王手の千日手は王手をかけている側が反則となります。例えば下の図のように飛車で王手を繰り返すことは反則となります(同じ局面が4回繰り返されると千日手となるため、下図の変化を4回繰り返せば反則となります)。
王手放置、自滅
王手されていることに気が付かず、王将(玉将)が取られることを防がなかった場合反則となります。また、自分から王将(玉将)を取られてしまう場所に動かして自滅するのも反則です。
本当に反則をしたら負けなのか
将棋の正式なルールでは、反則手が指された場合はゲームが終了し、反則をした方の負けとなります。しかし、友人などと将棋で遊んでいる際に反則が指されたら、反則する前の局面に戻り指し直すことが多いと思います。
うっかりミスの反則手で優勢なゲームを負けにしてしまうのは、お互いに後味が悪いこともあるため、反則の扱いについて対局前に確認しておくことがトラブル防止のためによいでしょう。