将棋の対局には、稀に「千日手(せんにちて)」という状況が発生します。千日手が発生した場合、勝敗の決定などが特殊な扱いになります。
目次
千日手って?同じ局面を繰り返すこと
千日手とは、同じ局面を繰り返すこと
「千日手(せんにちて)」とは、同じ局面を繰り返すことです。例えば下図のように、飛車で金将を取ろうとして何度も同じマスを追いかけているような状況を千日手というわけです。
【千日手の例】
繰り返しの回数は3回まで!4回目で千日手に
先ほど、同じ局面を繰り返すのが千日手と説明しましたが、1度繰り返したらすぐに千日手となるわけではありません。
3回目まではルール上不問で、4回目の繰り返しが千日手と判定されます。
千日手となった場合の勝敗は?
基本的には千日手は引き分けに
もし対局中に千日手が発生した場合は、基本的には引き分けとなります。
連続王手の千日手は、王手をかけている方が負けに
千日手の中でも、片方のプレイヤーが連続で王手をかけ続けているような変化は、王手をかけている方が反則となります。例えば、下図の例では飛車を動かしているプレイヤーが連続で王手をかけているため、これを4回繰り返して千日手となると反則となってしまいます。
【連続王手の千日手は反則】
連続王手の千日手になりそうな場合は、王手をかけている側が手を変えなければ負けになってしまいます。ただし手順中に1手でも王手でない手が含まれていれば負けにはなりません。
千日手をわざとすることはある?
後手番はわざと千日手を狙うメリットがある
将棋では一般的に先手がわずかに有利とされています。プロの公式戦の統計でも、先手の勝率は約52〜53%と後手をやや上回っています。
千日手が成立すると先手と後手が入れ替わって指し直しになるため、後手番の棋士にとっては千日手にすることで次の対局を有利な先手番で指せるチャンスが生まれます。つまり、後手番でわざと千日手に持ち込み、指し直しで先手番を得るという戦略が成り立つのです。
プロの対局で千日手が戦略的に使われる場面
プロの公式戦では、千日手が戦略的に使われるケースがいくつかあります。
- 後手番の序盤戦略として:後手番の棋士が序盤から千日手含みの手順を選び、先手に打開を迫る指し方がよく見られます。先手が無理に打開すると形勢を損ねることもあり、駆け引きが生まれます。
- 不利な局面を回避するため:中盤以降、局面が不利になりそうなときに同じ局面の繰り返しに持ち込み、指し直しに賭けるケースもあります。
- 持ち時間の戦略:千日手で指し直しになると持ち時間が減った状態で再対局になります。相手より持ち時間に余裕がある場合、千日手にすることで時間面の優位を活かせることもあります。
千日手の指し直しルールを確認しよう
千日手が成立した場合の指し直しには、以下のようなルールがあります。
- 先手と後手が入れ替わる:指し直し局では先手と後手が交代します。これが後手にとって千日手を狙うメリットの根拠です。
- 持ち時間は残り時間を引き継ぐ:プロの対局では、千日手成立時点の残り時間をそのまま引き継いで指し直します。千日手が長引くほど持ち時間が減るため、時間配分も重要になります。
- アマチュアの大会では引き分けの場合も:アマチュアの大会では指し直しの時間が取れないため、千日手は引き分けや先手・後手の判定で決着をつけることもあります。





