対振り飛車、対抗型

対振り棒銀

投稿日:

キャラクターイラスト:さゆ吉様

歩美
振り飛車に対して、どうやって戦っていけばいいのかわかりません…攻めのコツはないんでしょうか?
香介
今回は、振り飛車に対して棒銀で戦う手順を解説していくよ!

今回の記事では、四間飛車に対して棒銀で戦っていく手順を解説していきます。

参考棋書:四間飛車破り【急戦編】

香介
今回の記事は、浅川書房の「四間飛車破り 急戦編」を参考にしたよ!四間飛車に対して急戦で戦う手順が丁寧に解説されているんだ!

Kindle Unlimitedに登録すれば今なら30日間無料で棋書が読み放題!気になる棋書をチェック!

Kidle Unlimitedで読める棋書はこちら

Kindle Unlimitedを無料体験

歩美
それでは、棒銀で四間飛車と戦う手順を教えて下さい!

 

対振り棒銀の基本形

対振り飛車の基本形

テーマ図

【図1-1 対振り飛車の基本形】

【図1-1 対振り飛車の基本形】

図1-1は対振り飛車の基本形です。今回はこの形から棒銀で攻めていく手順を解説していきます。

歩美
ここまでの指し方は、以下の記事を参考にしてみてください!
香介
ちなみに、玉を囲わずにいきなり棒銀を仕掛けていく順はうまくいかないよ!詳しくは以下の記事を参考にしてみてね!

棒銀の陣形に構える

図1-1からの指し手
△7二玉、▲3六歩、△8二玉、▲2五歩、△7二銀、▲3七銀、△5二金左、▲9六歩、△9四歩、▲2六銀、△5四歩(図1-2)

【図1-2 棒銀に構える】

【図1-2 棒銀に構える】

相手は、美濃囲いをがっちり組んできましたが、こちらは対振り飛車の基本形から、歩、銀、飛車が一直線に並ぶ棒銀の陣形を組みます。ここから▲3五歩と突いていくのが攻めの狙いです。

すぐには仕掛けず、囲いを固める

図1-2からの指し手
▲5七銀、△6四歩、▲6八金直、△7四歩(図1-3)

【図1-3 舟囲いを固める】

【図1-3 舟囲いを固める】

図1-2からすぐには仕掛けず、囲いに手を付けていきます。6八金型の舟囲いは、対振り急戦でよくみられる陣形で、金銀を前に出して相手の飛車角を圧迫していく狙いがあります。

香介
舟囲いにもいろんなパターンがあるんだ!

 

Sponsored link

棒銀の攻め方、3筋から仕掛ける

▲3五歩から仕掛ける

図1-3からの指し手
▲3五歩(図2-1)

【図2-1 ▲3五歩から仕掛ける】

【図2-1 ▲3五歩から仕掛ける】

3筋の歩をぶつけるのが棒銀の基本の仕掛けです。ここからは相手の対応にいくつかパターンがありますが、順にみていきましょう。

銀が五段目に出たら攻めが成功

図2-1からの指し手
△3五歩、▲同銀(図2-2)

【図2-2 既に棒銀が優勢】

【図2-2 既に棒銀が優勢】

棒銀の3筋からの仕掛けに対し、相手が△同歩と取ってくれれば、すでに棒銀側が一本取った形になります。棒銀では、銀が五段目に出れば攻めが成功と覚えておきましょう。

歩美
ここからの棒銀の攻め方は、以下の記事を参考にしてください!

相手は飛車を3筋に回して受けてくる

図2-1 からの指し手
△3二飛、▲3八飛(図2-3)

【図2-3 3筋に戦力を集める】

【図2-3 3筋に戦力を集める】

図2-1 に戻り、相手の別の対応を見ていきます。ここでは、3筋の歩を取らずに△3二飛と飛車を3筋に回すのが定跡です。こちらもいきなり▲3四歩と取り込んでもうまくいかないので、▲3八飛と飛車を3筋に回します

図2-3からの指し手
△4二角(図2-4)

【図2-4 角を引いて飛車先を通す】

【図2-4 角を引いて飛車先を通す】

さらに相手は角を引いて飛車先を通してきました。この手は3筋からのカウンターを狙っているため、警戒しておく必要があります。

香介
ここで▲3四歩と取り込んでもうまくいかないよ!詳しくは以下の補足を参考にしてね!

補足
振り飛車、3筋からのカウンター

【図a-1 ▲3四歩、△同銀、▲3四角で良さそうだが…】

【図a-1 ▲4四角で良さそうだが…】

図2-4から、▲3四歩、△同銀、▲4四角とすれば一見棒銀が良さそうにみえます。相手は次の香取りを受けるのが難しそうですが、ここでカウンターの一手があります。

【図a-2 一気に飛車角交換を狙う】

【図a-2 一気に飛車角交換を狙う】

▲4三銀と引く手が好手です。この手で一気に飛車角交換を狙っています。大駒が交換になって攻め合いの展開となれば、相手の美濃囲いが舟囲いより固いため振り飛車が指しやすい局面になります。

 

角のラインを活かして攻めていく

4筋の歩を突いて攻めていく

図2-4 からの指し手
▲4六歩(図3-1)

【図3-1 4筋の歩を突いていく】

【図3-1 4筋の歩を突いていく】

図2-4 からは、4筋の歩を突いていきます。この手は、角のラインを使った攻めを狙っていて、将来の▲4五歩に対して相手が△同歩と取れば角のラインが通り敵陣に成り込むことができます。

歩美
なるほど!3筋と4筋を組み合わせて攻めていくんですね!

3筋を取り込んでから、▲4五歩

図3-1からの指し手
△5三角(図3-2)

【図3-2 角を4筋に足す】

【図3-2 角を4筋に足す】

相手は4筋からの攻めに警戒して、角の利きを4筋に足してきました。ここからさらに棒銀の攻めを進めていきます。

図3-2からの指し手
▲3四歩、△同銀、▲4五歩(図3-3)

【図3-3 3筋を取り込んでから▲4五歩】

【図3-3 3筋を取り込んでから▲4五歩】

単純に▲4五歩と突いても、角と銀が4四に効いているためうまくいきません。そこで、一度▲3四歩に△同銀と取らせて銀の利きを逸らせてから▲4五歩と突きます

図3-3からの指し手
△4五歩、▲3三歩(図3-4)

【図3-4 3四の銀を間接的にねらう】

【図3-4 3四の銀を間接的にねらう】

4筋の歩を取られたら、▲3三歩と叩くのが好手です。△同桂なら▲3四飛で銀が取れ、△同飛でも▲同角成、△同桂、▲3四飛と攻めていけます。

香介
ちょっと複雑な攻めだったけど、これで棒銀が優勢だ!

相手が金を前に出してくると…

図3-3 からの指し手
△5五歩、▲同角、△4三金(図3-5)

【図3-5 金を前に出してくるのが好手】

【図3-5 金を前に出してくるのが好手】

図3-3 からは、△5五歩として角を呼び込んでから、金を前に出してくるのが好手です。こうなると棒銀はなかなか攻める手がなく、まだまだ難解な変化が続きます。

香介
ここからはまだまだ難しい局面が続くよ!詳しくは以下の本を参考にしてみてね!

 

まとめ

香介
今回は対振り飛車での棒銀の攻め方を解説したよ!ポイントを解説しよう!

POINT

  • 歩、銀、飛車を一直線に並べるのが棒銀の陣形
  • ▲3五歩から仕掛ける
  • 飛車を3筋に回して戦力を集める
  • 4筋の歩を突いて角のラインを活かして攻める
歩美
棒銀の攻めも、結構難しいですね!難解な局面もありましたが、頑張ってマスターします!

-対振り飛車、対抗型
-,

執筆者:

関連記事





comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です



Kindle Unlimitedに登録すれば今なら30日間無料で棋書が読み放題!気になる棋書をチェック!

Kindle Unlimitedで読める棋書はこちら

Kindleで棋書が読み放題

【図2-1 ▲3五歩から仕掛ける】

【図2-1 ▲3五歩から仕掛ける】

【図2-4 角を引いて飛車先を通す】

【図2-4 角を引いて飛車先を通す】

【図3-3 3筋を取り込んでから▲4五歩】

【図3-3 3筋を取り込んでから▲4五歩】