将棋でなかなか勝てない、良い手が全然わからない、という方は多くの手筋を覚えるとよいでしょう。将棋は基本的には手筋の組み合わせで攻めたり受けたりするものです。
今回は、両取りの手筋を6つ紹介します。両取りは必ず駒得できる手筋で、実戦でこれらを使いこなせれば確実に有利に勝負を進めることができます。
ふんどしの桂
まずは桂馬での両取りです。この手筋は「ふんどしの桂」と呼ばれています。
自分が桂馬を持っているときは常に狙いたい手筋の一つです。また、逆に相手に桂馬を持たれてしまったときは、両取りをされないように注意しながら指していく必要があります。
角での両取り
角での両取りも実戦でよく現れます。
特に王将と飛車の両取りである「王手飛車」が決まればそれだけで勝勢の将棋になるため、対局中に見逃さないようにしたいですね。
十字飛車
飛車の縦横の効きをうまく使った両取りが「十字飛車」です。十字飛車をうまく使って、序盤から浮いている銀や桂馬を狙う手筋もあります。
田楽指し
香車を使った両取りの手筋です。香車の縦の効きを使ったこの手筋は「田楽指し」と呼ばれています。
上の図では、もし角が逃げれば飛車を取ることができます。
田楽指しでは、角や桂馬など、前に進めない駒を狙って香車を打つのがポイントです。なんでもかんでも香車を打ってしまうと、歩などの安い駒で守られてしまいます。
割打ちの銀
銀を使った両取りです。飛車や金といった、斜め後ろに進めない駒を狙ったこの手筋は「割打ちの銀」と呼ばれています。
この両取りの手筋では、基本的には相手の駒を取った後自分の銀は取られてしまいます。たとえば上の図で、相手が△7二飛と逃げれば金が取れますが、そのあと△4二飛として銀を取られてしまいます。
割打ちの銀は、ほとんどの場合で銀と金を交換する手筋であると覚えておきましょう。ただし金は銀に比べてわずかに価値が高いうえ、相手の陣形を乱せる場合が多いので、割打ちの銀は積極的に狙っていきたい手筋です。
カナ駒を使った大駒の両取り
金将や銀将をつかった両取りを見ていきます。下図のように、相手の大駒を両取りするパターンがいくつもあるんです。
特にこちらが金や銀を持っていて、相手の大駒同士が近づいているときには、両取りの手筋がないか探す癖を付けましょう。
まとめ
いかがでしたか?今回は両取りの手筋を6つ紹介しました。これらの手筋をマスターすれば、攻めの力が付くだけでなく、相手からの両取りの狙いなども見抜けるようになります!実戦で試して棋力向上を目指しましょう!
将棋の上達には、手筋を多く覚えて実戦で使いこなすことは重要です。さらに多くの手筋を学びたいと思った方は、渡辺明先生監修の「将棋・ひと目の手筋」を一読されることをおすすめします。今回紹介した手筋はもちろん、他にも実戦で使える手筋が208も解説されています。
将棋・ひと目の手筋―初級の壁を突破する208問 (MYCOM将棋文庫SP)