将棋の駒の並べ方に手順があるのをご存知でしたか?今回は将棋の駒の並べ方を解説し、さらに「大橋流」「伊藤流」という2つの並べ方の流派を紹介します。
目次
将棋の駒の並べ方は?飛車と角の位置に注意!
将棋の駒は、対局前に下の画像のように並べられます。先手と後手は同じように駒を並べます。
一番下の九段目の中央に「玉将(王将)」を置き、その周りに金、銀、桂、香を左右対称に1枚ずつ並べます。さらに上から7段目には「歩兵」が9枚並び、8段目の右に「飛車」、左に「角行」を置きます。

【駒の並べ方】
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駒の並べ方に順番がある!?流派、作法は?伊藤流と大橋流
このように駒を並べるとき、正式な手順があるのです。もちろん適当に並べてしまっても問題ないのですが、たまにはしっかり正しいで順で並べてみると気が引き締まりますよ。プロ棋士での対局でも、ほとんどの場合正式な手順にのっとって駒が並べられます。
駒の並べ方にはいくつか流派があるのですが、今回は大橋流と伊藤流という2つの並べ方を紹介します。
大橋流
大橋流は一番多く用いられている並べ方で、プロ棋士の8割程度が大橋流で駒を並べています。その大橋流の手順は以下となります。
- まず王将を並べます。
- 次に王将に近いところから順に、左金、右金、左銀、右銀と左右対称に並べていきます。
- 9段目の駒が並べ終わったら次は8段目、7段目と並べていきます。このときも左右対称に中央に近いところから順に並べていきます。
【大橋流の並べる順番(数字は並べる手順)】
伊藤流
伊藤流の並べ方は、途中までは大橋流と同じですが、飛車、角、香車を最後に並べるのが特徴です。これは駒を並べているときに敵陣に飛車、角、香車が当たらないようにしている意味があるそうです。
また歩を左から順に並べる点が大橋流と異なります。
- まず王将を並べます。
- 次に王将に近いところから順に、左金、右金、左銀、右銀と左右対称に並べていきます。このとき香車は並べません。
- 歩を左から順に並べます。
- 左香、右香、角、飛車の順に並べます。
【伊藤流の並べる順番(数字は並べる手順)】
将棋の初期配置を一覧で確認しよう
将棋盤に駒を並べたときの初期配置を、段ごとに一覧表でまとめます。先手側(手前)から見た配置です。
| 段 | 9筋 | 8筋 | 7筋 | 6筋 | 5筋 | 4筋 | 3筋 | 2筋 | 1筋 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 一段目(相手側) | 香 | 桂 | 銀 | 金 | 王(玉) | 金 | 銀 | 桂 | 香 |
| 二段目 | 角 | 飛 | |||||||
| 三段目 | 歩 | 歩 | 歩 | 歩 | 歩 | 歩 | 歩 | 歩 | 歩 |
| 四〜六段目 | (空きマス) | ||||||||
| 七段目 | 歩 | 歩 | 歩 | 歩 | 歩 | 歩 | 歩 | 歩 | 歩 |
| 八段目 | 角 | 飛 | |||||||
| 九段目(手前・自分側) | 香 | 桂 | 銀 | 金 | 玉(王) | 金 | 銀 | 桂 | 香 |
大橋流と伊藤流の違いを比較
大橋流と伊藤流の並べ方の違いを比較表で整理します。
| 大橋流(主流) | 伊藤流 | |
|---|---|---|
| 使用率 | プロ棋士の約8割が採用 | プロ棋士の約2割が採用 |
| 1段目 | 玉→左金→右金→左銀→右銀→左桂→右桂→左香→右香 | 玉→左金→右金→左銀→右銀→左桂→右桂(香車はまだ) |
| 2段目 | 角→飛車 | (後回し) |
| 3段目(歩) | 中央から左右対称に | 左から順番に(9筋→1筋) |
| 最後 | (2段目で完了) | 左香→右香→角→飛車 |
| 特徴 | 中央から外側へ左右対称に並べる | 飛車・角・香車を最後に並べ、相手陣に向く駒を後回しにする配慮がある |
駒を並べるときのマナーと作法
将棋では駒の並べ方にもマナーがあります。普段の対局で厳密に守る必要はありませんが、知っておくと対局がより楽しくなります。
- 上手(うわて)が先に並べ始める:対局では棋力が上の人(上手)が駒箱から駒を出し、先に王将を置きます。その後、下手(したて)が玉将を置き、交互に並べていきます。
- 王将と玉将の違い:「王将」と「玉将」は同じ駒ですが、上手(格上)が「王将」、下手(格下)が「玉将」を持つのが正式なマナーです。
- 駒は丁寧に置く:駒を盤に叩きつけるように置くのはマナー違反です。静かに置きましょう。
持ち駒の駒台への並べ方
対局中に相手の駒を取ると「持ち駒」になります。持ち駒は盤の横にある駒台に置きます。並べ方に厳密なルールがあるわけではありませんが、一般的なマナーとして以下のような置き方が推奨されています。
- 種類ごとにまとめると見やすい:飛車、角、金、銀、桂、香、歩をそれぞれ分けて置くと、お互いに持ち駒が確認しやすくなります。
- 相手にも見えるように置く:持ち駒を隠すのはルール違反です。相手からも見やすい位置に、表を上にして置きましょう。
- 駒を重ねない:駒を重ねて置くとお互いに持ち駒が確認しづらくなるため、1枚ずつ見えるように置くのがマナーです。
【駒台への持ち駒の並べ方:種類ごとにまとめて置く】
よくある質問
Q. 将棋の並べる順番を間違えたらどうなる?
並べる順番(大橋流・伊藤流)を間違えても、反則にはなりません。最終的に正しい初期配置になっていれば問題ありません。並べ順はあくまで作法・マナーです。
Q. 王と玉はどっちが強い?
「王将」と「玉将」は動き方も強さも全く同じです。どちらを使っても対局に影響はありません。上手が王将、下手が玉将を持つのは単なる慣習です。
Q. 子供に並べ方を教えるコツは?
最初は並べる順番は気にせず、完成形(初期配置)を覚えることを優先しましょう。上の配置図や一覧表を見ながら「玉が真ん中、金がその隣…」と一つずつ確認すると覚えやすいです。本記事のPDFを印刷して手元に置いておくのもおすすめです。









大橋流の図解の所ですが、並べ順が伊藤流になっていますよ。
ご指摘ありがとうございます!該当の図を修正しました。