将棋の駒の成り方について説明します。
目次
駒を成るとは?裏返してパワーアップ!
将棋の駒は表面と裏面の両方に文字が書かれており、それぞれ別の動きをする駒となります。表を向けた状態を「生駒(なまごま)」、裏を向けた状態を「成駒(なりごま)」といいます。
【駒には表と裏がある】
ゲームを開始した時点ではすべての駒は表向きの生駒の状態ですが、対局中に条件を満たすと、駒を裏返して「成る」ことができます。基本的に生駒よりも成駒のほうが動ける範囲が広いため、駒を成ることができれば対局は有利となります。
なお王将、玉将、金将は裏面が無地で、成り駒はありません。
自陣と敵陣
駒が成れるかどうかは、駒の置かれた陣地によって決まります。将棋における陣地は2種類あり、将棋盤の手前3段を「自陣(じじん)」、奥3段を「敵陣(てきじん)」といいます。自陣でも敵陣でもないところには特に名称はありません。
【自陣と敵陣】
駒の成り方と条件、成るタイミングは?
駒を成れる条件は以下の3つあります。これらの条件のどれかを満たした場合、駒を成るかどうか選択できます。
①敵陣外→敵陣内 に駒を動かしたタイミング
自分の手番中、駒を敵陣の外から敵陣の中へ動かした後、駒を成ることができます。例えば下の図のように飛車を動かした後、飛車を龍王に成らせることができます。駒を成ったら通常通り相手へ手番が移ります。
【敵陣外⇒敵陣内の移動で成る】
②敵陣内→敵陣内 に駒を動かしたタイミング
自分の手番中、駒を敵陣の中から敵陣の中へ動かした後、駒を成ることができます。例えば下の図のように飛車を動かした後、飛車を龍王に成らせることができます。駒を成ったら通常通り相手へ手番が移ります。
【敵陣内⇒敵陣内の移動で成る】
③敵陣内→敵陣外 に駒を動かしたタイミング
自分の手番中、駒を敵陣の中から敵陣の外へ動かした後、駒を成ることができます。例えば下の図のように飛車を動かした後、飛車を龍王に成らせることができます。駒を成ったら通常通り相手へ手番が移ります。
【敵陣内⇒敵陣外の移動で成る】
必ず成る必要はなし!「不成(ならず)」もOK!
駒を成ることができるタイミングで、あえて成らない(不成、ならず)こともできます。例えば、銀将、桂馬、香車といった駒は成ると動きが大きく変わるため、あえて成らない方が良い場合もあります。
ただし、基本的に駒はなった方が強力なので、初心者のうちはとりあえず成っておくのが良いでしょう。
【成る?成らない?】
成った駒を戻す方法
一度成駒となった駒は、基本的には生駒に戻ることはありません。
成駒の動き一覧表
各駒が成った後にどのような動きになるかを一覧表でまとめます。
| 元の駒 | 成った後の名称 | 成った後の動き |
|---|---|---|
| 歩兵(ふ) | と金(と) | 金将と同じ動き |
| 香車(きょう) | 成香(なりきょう) | 金将と同じ動き |
| 桂馬(けい) | 成桂(なりけい) | 金将と同じ動き |
| 銀将(ぎん) | 成銀(なりぎん) | 金将と同じ動き |
| 角行(かく) | 龍馬(馬・うま) | 角の動き+上下左右に1マス |
| 飛車(ひしゃ) | 龍王(龍・りゅう) | 飛車の動き+斜めに1マス |
なお、玉将(王将)と金将は成ることができません。玉と金には裏面がなく、最初から最後まで同じ動きのままです。
持ち駒を敵陣に打ったときは成れる?
相手の駒を取って手に入れた「持ち駒」を敵陣に打った場合、打った瞬間には成ることはできません。持ち駒を打つのはあくまで「盤に置く」動作であり、駒が「動いた」わけではないためです。
ただし、次の手番でその駒を敵陣内で動かしたときに、通常の成りの条件を満たすので成ることができます。
行き所のない駒は必ず成らなければならない
駒を成らない「不成」を選ぶこともできると説明しましたが、例外として、成らないと次に動けなくなる駒は必ず成らなければなりません。これを「行き所のない駒」といいます。
具体的には以下のケースです。
- 歩兵・香車が相手陣の1段目(一番奥)に到達した場合 → 前にしか進めないため、成らないと次の手で動けない
- 桂馬が相手陣の1段目または2段目に到達した場合 → 桂馬の跳ぶ先がないため、成らないと次の手で動けない
【行き所のない駒は反則】
【歩、香車、桂馬は奥まで進んだら成る】
これらの場合は不成を選ぶことができず、自動的に成り駒になります。行き所のない駒を不成のまま置くのは反則(禁じ手)です。
不成にした駒をあとから成ることはできる?
成れるタイミングであえて不成を選んだ駒でも、次に動かしたときに成りの条件を満たしていれば、そのとき改めて成ることができます。
つまり「一度成らなかったらもう二度と成れない」ということはありません。ただし、駒を動かさずに成るだけということはできません。必ず駒を動かす手の一部として、成る・成らないを選択します。







