今回の記事では、中飛車左穴熊の指し方を解説していきます。
目次
参考棋書:対振り革命 中飛車左穴熊
中飛車左穴熊の駒組み
中飛車左穴熊の駒組みの例を図1-1に示しています。ゴキゲン中飛車のような通常の中飛車では、盤面の右側に美濃囲いなどの囲いを組むのが一般的ですが、中飛車左穴熊では左側に穴熊を組みます。ここから中飛車左穴熊の指し方を解説していきます。
中飛車左穴熊は相振り飛車で使う!
中飛車は相振り飛車では不利!?
今回は図2-1のテーマ図からの指し手を見ていきます。先手はゴキゲン中飛車の陣形を組んだところですが、相手はそれに対して振り飛車のような構えを見せています。
玉を左に囲うのがポイント!穴熊を目指せ!
相手が振り飛車にしてきたところを見て、▲6八玉と玉を左に囲っていきます。一般的に相振り飛車の戦いでは、相手玉の玉頭を攻められる向かい飛車や三間飛車が有利で、中飛車は不利とされています。しかし、中飛車に構えても玉を左側に囲ってしまえば、実質的に居飛車穴熊と同じような堅さを得ることができます。
左穴熊のコツ!相手の攻め手を封じよう!
浮き飛車にして相手の飛車先を受ける
相手が飛車先の歩を伸ばして来たら、▲5六飛と浮き飛車にして飛車の横効きを通します。飛車の利きによって、相手からの速い攻めがなくなります。この隙にガッチリ穴熊に組みましょう。
穴熊を完成させる
浮き飛車にして飛車先を受けたら、じっくりと穴熊を完成させます。図3-2の状態まで組めれば、とりあえず安心できる陣形です。
2筋に回る揺さぶり
穴熊をさらに固める前に、▲2六飛として揺さぶりを入れてみましょう。もちろん次の狙いはシンプルに▲2三飛成ですが、相手も簡単には許してくれません。
相手は△2四歩と突いて▲2三飛成を防ぎます。しかしこれで相手の飛車の可動範囲は狭くなってしまいました。△2四飛などの、2筋を攻める手を遅らせておくことで、さらにじっくりと駒組みを進められます。
6六銀型が理想形
先手はさらに玉を固めて、金銀三枚での穴熊が完成しました。ここからさらに穴熊を固めるような手はないでしょうか?
銀を5七~6六として穴熊にくっつけていけばさらに囲いが堅くなります。ここからは、▲6八角~▲7七銀引と囲いを引き締めてから大駒を捌いていくのを狙います。玉の守りでは先手が優勢になっているので、多少駒損してでも攻め合いの展開に持ち込んでいく手を狙っていきましょう。
まとめ
- 一般的に中飛車は相振り飛車では不利
- 左に玉を囲うことで相振り飛車でも戦いやすく
- 浮き飛車にして飛車先を受ける
- ▲2六飛と回る揺さぶり
テーマ図2ー1の初手からの手順を教えて頂けないでしょうか。宜しくお願いします。