今回の記事では、ゴキゲン中飛車対超級店の手順を解説します。序盤から激しく攻め合う変化で乱戦にもなりやすいため、初心者にはあまりお勧めできませんが、超急戦の基本変化や回避の方法を見ていきましょう。
目次
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ゴキゲン中飛車vs超急戦の基本図
図1-1はゴキゲン中飛車の基本図で、後手が中飛車、先手が居飛車です。今回はここから超急戦に進む手順を解説していきます。
※今回は後手の立場で解説していくため盤面を反転しています。
図1-1から金を上げるのが超急戦では一般的な指し方です。今回はなぜ金を上がるかについての解説は省略しますが、金上がりを見たら超急戦を警戒しておくとよいでしょう。
超急戦、基本の変化と手順を解説
角道が止まるタイミングで仕掛ける
△5五歩として角道がふさがったタイミングで飛車先を突いていくのが超急戦の仕掛けです。中飛車側はここで角交換して△3三角と切り返したいところですが、角道が閉じているため角交換できないのです。
無理やり角交換に持ち込む
図2-1からは△5六歩として、次の歩成を見せながら角交換を狙います。△3三角と打てれば後手が良いようにも思えますが、難解な局面が続きます。
△3三角と飛車銀両取りに角を打って後手良しにも見えますが、これでも局面は難解です。さらに進めて変化を見ていきましょう。
▲5五桂をどう受ける?
図2-3からはお互いに攻め合うことになりますが、▲5五桂と打つのが定跡の1手です。中飛車側の飛車と角の利きを止めながら、さらに桂成も見据えています。しかしこの手にはもっと恐ろしい狙いがあります。
△5四銀など、桂成を受ける手を指したいところですが、ここでは△6二玉とするのが最善です。実は図2-4からは▲3三角と王手してからこちらの馬を素抜く手順があります。詳しくは以下の補足で解説していますが、知らないとうっかりしてしまう手順なのでしっかり覚えておきましょう。
図2-4から△5四銀と桂成を受ける手を見ていきます。一見すると自然な受けですが、ここから▲3三角と角を打って王手するのが先手の狙いです。
図a-1から▲3三角成と王手すると、こちらがどのように受けても次の▲6三桂成もしくは▲6三桂不成が王手になります。このとき5五の地点にいた桂馬が退くため、相手の角の利きががこちらの馬を直通する形になります。図a-2では、次に▲8八角とこちらの馬を素抜かれてしまいます。
初心者におすすめ、超急戦を回避するには?
角道を開けたまま戦う順
超急戦を回避する順の一つ目として、 図1-2 から角道を止めずに△6二玉とする手があります。もし相手が飛車先をすぐ突いてきたら、角交換から△3三角と切り返す手を狙っています。
図3-1からはしばらく△5五歩と突かずに駒組みを進めていきます。
△3二金と上がる手順
図2-1から△3二金とする変化も有力です。相手が飛車を引いたら△2三歩と打っておけば安心です。この形は相手が1歩持駒にしますが、力戦、乱戦になりにくいため初心者には指しやすい順だと思います。
まとめ
- 角道が止まったタイミングで▲2四歩と突いてくるのが超急戦
- 角交換からの△3三角を狙う
- ▲5五桂には△6二玉
- 超急戦を回避する指し方もおすすめ