将棋初心者が勉強を始めて一番最初につまづくポイントが5手詰なんじゃないかと思っています。実は3手詰から5手詰へのステップアップが一番難しいと言われていて、5手詰が解けるようになると7手詰へのステップアップは案外あっさりしたものだったりします。
私も5手詰を解けるようになるのには結構時間がかかりました。ネットでよく初心者向けに5手詰ハンドブックがおすすめされていますが、私個人の意見としては、5手詰ハンドブックがスラスラ解ければ将棋ウォーズ初段の実力があると思っています。5手詰ってそれだけ難しいんです。
しかし一口に5手詰が解けないと言っても、その原因は人それぞれです。そこで私の考える5手詰の解けない原因とその対策をまとめました。
目次
5手詰が解けない人のタイプ
5手詰が解けないという方には、2つのタイプがあると思っています。まずは5手詰を解こうとしたときのあなたの状況を思い出してみてください。
初手から何も思いつかないという方
解けずに答えをみると「あっ!途中までは合ってたのに!」となる方
解けたと思って答えを見たら読み違えて間違っているという方
原因①:3手詰の手筋が十分に身についていない
基本的に5手詰は3手の詰将棋2つの組み合わせです。5手詰は3回王手をかけるわけですから、逃げ道に捨てる、守備駒移動といった3手詰での手筋を2度使い、最後に王手で詰めるわけです。なので3手詰めが十分身についていない状態で5手詰に取り組んでも解けなくて当然です。
個人的には、「3手詰ハンドブック」レベルの問題を見た瞬間に解ける棋力でないと5手詰に挑戦するのは厳しいのではないかと思っています。
また3手詰での手筋は下の記事でも紹介しているのでよかったらご覧ください。
原因②:頭の中で将棋の駒を動かせない
3手詰はスラスラ解けるのに5手詰になると全然解けないという方もいらっしゃると思います。そういった方は頭の中で将棋の駒を動かす能力がまだ十分についていないと考えられます。そういう場合は長手数だけど難易度の低い詰将棋を解くことがおすすめです。とくに羽生さんの書かれた「羽生の五手詰」は簡単な5手詰ばかりそろった本なので、おすすめです。
原因③:詰みの形が頭に入っていない
詰将棋というのはパターンが大体決まっていて、「頭金」や「一間龍」といった詰みの形が頭に入っているかどうかで解きやすさが大きく変わってきます。ある程度慣れてくると問題を見たときに「最後はこの形で詰みそうだな…」なんてことがわかってくるのです。1手詰や3手詰はそういったことを考えなくても解けることが多いですが、5手詰になると詰みの形を意識しないと解けないことが増えてくると思います。
もしすでに1手詰めや3手詰めの本を持っているなら、改めて詰みの形を意識しながら解きなおしてみることをおすすめします。意外とパターンが少ないことに驚かれるかもしれません。
また北浜先生の「将棋・詰みの基本手筋」は詰みの形にフォーカスした珍しいタイプの本なので、詰将棋が解けずに困っている方は一読されてみることをおすすめします。
またこのブログでも、詰みの形についてまとめた記事があるのでよかったらご覧ください。
まとめ
いかがでしたか?単に詰将棋が解けないと言っても原因はさまざまであることがわかっていただけたかと思います。皆さんがこの記事を参考に詰将棋の実力をアップしてもらえたら幸いです。