四間飛車

四間飛車vs居飛車穴熊

投稿日: 12/16/2018 更新日:

歩美
四間飛車の指し方がだいぶわかってきました!速攻で棒銀を仕掛けてくるような相手にはもう負けません!でもじっくり囲われちゃうとなかなか攻め方がわからないです…
香介
四間飛車は基本的に相手の仕掛けを待つ戦法だからね!逆に相手がじっくり囲ってくると指しにくくなることが多いんだ!今回は穴熊にじっくり囲ってきた相手に四間飛車から仕掛けていく手筋を紹介しよう!

四間飛車は基本的に相手の攻めを受け流してカウンターを狙うような戦法です。そのため棒銀のようにガンガン急戦で攻めてくる相手とは案外戦いやすいものです。しかし、居飛車側が穴熊や左美濃といった堅い囲いで持久戦を目指してくると、指し手の方針がわかりにくくなってしまうことがあります。

そこで今回は、四間飛車vs居飛車穴熊を題材に、四間飛車側から攻めていく筋を紹介したいと思います。

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参考棋書:四間飛車を指しこなす本(2)

香介
今回の記事は河出書房新書の「四間飛車を指しこなす本(2)」を参考にしたよ!この記事では書き切れなかった居飛車穴熊対策がいくつも紹介されているよ!
歩美
ではいよいよ居飛車穴熊対策に行ってみましょー!

四間飛車vs居飛車穴熊の基本形

テーマ図

【図1-1 居飛車穴熊の基本形】

【図1-1 居飛車穴熊の基本形】

図1-1は居飛車穴熊の基本の駒組みです。玉の周りに金銀を固めた非常に堅い囲いです。特に級位者同士の対局では、ここまで組まれてしまうと攻め手がわからないという方もいらっしゃると思います。

歩美
いわゆるイビアナですね~!こうやって組まれちゃうとどうやって手を付けてよいのやら…。
【図1-2 順当に駒組みを進める】

【図1-2 順当に駒組みを進める】

居飛車穴熊相手に、四間飛車も順当に駒組みを進め、囲いを固めた場合、図1-2のようになります。図1-2も一局の将棋ですが、級位者同士の対局では銀冠の厚みをうまく活かせず、穴熊の堅さが勝ってしまう展開が多いのではないでしょうか。今回は、居飛車穴熊相手に四間飛車から速攻を仕掛け、穴熊に組ませない戦い方を見ていきます。

香介
穴熊の強さは初心者にもわかりやすいよね。

 

序盤の駒組み、3九玉で待機

香介
まずは序盤の駒組みから見ていこう!ポイントはいかに攻めの形を早く作っていくかというところだよ!

美濃囲いの組み方のポイント

初手の指し手
▲7六歩、△3四歩、▲6六歩、△8四歩、▲6八飛、△6二銀、▲4八玉、△4二玉(図2-1)

【図2-1 先手は美濃囲いを目指す】

【図2-1 先手は美濃囲いを目指す】

まずは初手から四間飛車vs居飛車の指し手です。先手はノーマル四間飛車で、いたって普通の駒組みをしており、後手も特に変わった手は指していません。先手はここから美濃囲いを目指しますが、どうやって囲いのが良いでしょう?

歩美
普通に囲うなら▲3八玉ですけど…。

図2-1からの指し手
▲3八銀、△3二玉、▲3九玉、△5六歩(図2-2)

【図2-2 玉は3九で待機する】

【図2-2 玉は3九で待機する】

先に▲3八銀としてから、▲3九玉と囲いに入る指し方がオススメです。もしここから後手が棒銀などの急戦で来るなら▲2八玉と囲いの奥に入って戦い、居飛車穴熊を選択してくるならこのまま速攻を仕掛けます。

香介
守りに使う手を1手省略しているんだね!

 

端歩を突いて様子を見る

図2-2からの指し手
▲1六歩、△5三銀(図2-3)

【図2-3 後手は穴熊の可能性がある】

【図2-3 後手は穴熊の可能性がある】

先手はここで▲1六歩として早めに端歩を突きます。これは相手に穴熊かどうかを聞く手で、もし後手が△1四歩と端歩を受けてきたら急戦の可能性が高く、放置して別の手を指して来たら穴熊の可能性が高くなります。

香介
もちろんこの時点ではまだ相手の作戦はハッキリしないよ。あくまで穴熊の可能性が高いってことなんだ。

 

桂馬を早めに跳ねる

図2-3からの指し手
▲4六歩、△8五歩、▲7七角、△3三角、▲3六歩、△2二玉、▲3七桂(図2-4)

【図2-4 右桂を早めに跳ねる】

【図2-4 右桂を早めに跳ねる】

先手は▲4六歩~▲3六歩としてから▲3七桂と桂馬を跳ねます。これは次に▲4五桂として角銀両取りを見せながら、将来的に▲2五桂として攻めていく手を見せています。

歩美
右の桂馬が攻めの要になるんですね!

 

後手の作戦が居飛車穴熊で確定

図2-4からの指し手
△4四歩、▲6五歩、△1二香(図2-5)

【図2-5 後手の作戦が確定】

【図2-5 後手の作戦が確定】

後手は▲4五桂と跳ねられるのを防ぐため△4四歩としてきました。後手の角道が閉じたのを見て、こちらは▲6五歩と角道を開けます。さらに後手はここから△1二香と上がり、穴熊であることが確定しました。

香介
いよいよ後手の作戦が判明したね!ここから四間飛車側は速攻を仕掛けていこう!

 

角のラインと桂馬で攻める

香介
ここからいよいよ相手の穴熊を攻めていくよ!
歩美
まだまだ序盤って感じですけど、もう攻めちゃうんですね!

相手の角を退かす

図2-5からの指し手
▲2五桂(図3-1)

【図3-1 角に働きかける】

【図3-1 角に働きかける】

まずは△1二香を見て相手が穴熊であることが分かったタイミングで、▲2五桂として相手の角に働きかけます。この角が動いてくれれば、相手玉がこちらの角のラインに入るため、▲4五歩と突いていく手が厳しくなります。

歩美
▲2五歩~▲4五歩を狙うために早めに桂馬を跳ねたんですね!
香介
相手が△1一玉~△2二銀と囲ってしまったらもうこの攻め筋は成立しないんだ。そのため早めに桂馬を跳ねて攻めの形を作ったんだよ!

 

飛車を4筋に回る

図3-1からの指し手
△2四角、▲4八飛(図3-2)

【図3-2 4筋に攻めを集中させる】

【図3-2 4筋に攻めを集中させる】

後手が△2四角と逃げたら、すぐには▲4五歩と突かず、一旦▲4八飛として力をためます。これは飛車を攻撃に使うと同時に、▲4五歩、△5七角成と進んだ時に王手になるのを避ける意味もあります。

 

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相手が穴熊を目指した場合

香介
図3-2から、後手の指し手をいくつか見ていこう!まずは普通に穴熊を目指してきたときの指し手だ。

相手が穴熊を目指したら迷わず▲4五歩

図3-2からの指し手
△1一玉、▲4五歩(図4-1)

【図4-1 △2二銀の前に攻める】

【図4-1 △2二銀の前に攻める】

後手が△1一玉と穴熊を目指したら、迷わず▲4五歩と攻めましょう。次に後手に△2二銀とされてしまうと、角のラインでの攻めが通用しなくなります。後手はこれに対して△同歩とは取れないため、お互いに攻め合います。

香介
とにかく△2二銀と穴熊を完成させる前に攻め切るんだ!

図4-1からの指し手
△5七角成、▲4四歩、△4八馬、▲同金(図4-2)

【図4-2 次の▲4三歩成が厳しい】

【図4-2 次の▲4三歩成が厳しい】

後手は△5七角成としてから飛車を取って攻め合いますが、図4-2の先手の陣形は安定しており、有効な飛車打ちの隙がありません。一方で後手陣は次の▲4三歩成が王手銀取りとなるため、厳しい局面です。

 

後手は受け間違えると即詰み

図4-2からの指し手
△2二銀、▲4三歩成、△6二銀(図4-3)

【図4-3 ここから即詰みがある】

【図4-3 ここから即詰みがある】

後手は△2二銀として受けてきましたが、▲4三歩成に対して△6二銀と逃げる手が悪手でした。ここから後手玉を一気に詰める手順があります。

香介
簡単な詰将棋だけど、実戦だと意外と見落としちゃうかもね!

図4-3からの指し手
▲2二角成、△同玉、▲3三角、△同桂、▲同桂成、△1一玉、▲2二銀(図4-4)

【図4-4 7手詰めで先手勝ち】

【図4-4 7手詰めで先手勝ち】

▲2二角成から詰んでしまいました。後手は△6二銀として飛車の横利きを止めてしまったのが悪手でした。

歩美
これは実戦だと意外と見落としそう……。簡単な7手詰めがパッと見えるようになれたらいいなあ…。

 

相手が穴熊をあきらめた場合

歩美
後手が△1一玉としてあくまで穴熊を目指したら四間飛車側の攻めでつぶれてしまいましたね!
香介
今度は後手がしっかり守ってきたときを見ていこう!

▲6八銀として5筋をまもる

図3-2 からの指し手
△5二金、▲6七銀(図5-1)

【図5-1 あらかじめ△5七角成を受ける】

【図5-1 あらかじめ△5七角成を受ける】

図3-2 に戻り、今度は後手は△5二金として4筋の守りをかためようとしてきます。先手はこうなるとすぐに攻めるのではなく、▲6七銀としてあらかじめ△5七角成を受けておくのが良いでしょう。

 

やはり▲4五歩から攻める

図5-1からの指し手
△4三金、▲4五歩(図5-2)

【図5-2 やはり▲4五歩から攻める】

【図5-2 やはり▲4五歩から攻める】

後手は△4三金と守ってきましたが、やはり▲4五歩から攻めていきます。後手はもちろんこれに対して△同歩とは取れません。先手はここから場合によっては▲4四歩、△同銀、▲同飛、△同金、▲同角という攻めも考えられます。

歩美
△同歩とすると王様が角で取られちゃいますもんね!

 

後手はさらに4筋に駒を足す

図5-2からの指し手
△4二飛(図5-3)

【図5-3 後手も飛車を4筋に回る】

【図5-3 後手も飛車を4筋に回る】

後手も飛車を4筋に回り、何とか受けてきます。しかしこれでは先手の攻めは止まりません。さらに数手進めてみましょう。

 

ガジガジ攻めて先手勝勢

図5-3からの指し手
▲4四歩、△同銀、▲4五歩(図5-4)

【図5-4 ガジガジ攻める】

【図5-4 ガジガジ攻める】

先手は4筋をガジガジ攻めていきます。図5-4の局面では、後手の銀が5三などに逃げると、玉が角に素抜かれてしまいます。そのため3三か5五しか逃げ場がないのですが、△5五銀ならば▲5六歩として銀の逃げ道がなくなります。

図5-4からの指し手
△3三銀、▲同桂、△同桂、▲4四歩(図5-5)

【図5-5 4筋を集中的に攻める】

【図5-5 4筋を集中的に攻める】

図5-4からは指し手が多いですが、一例を示します。基本的には4筋を集中的に攻めていけば、後手はどんどん崩れていく形になっています。

歩美
取った駒をどんどん4筋に放り込んでいけばこのまま押し切れそうです!!

 

まとめ

香介
今回は四間飛車vs居飛車穴熊での指し手を解説したよ!ポイントをまとめよう!

POINT

  • 相手に穴熊に組ませない指し方をする
  • 早めに右桂を跳ねておく
  • △1二香のタイミングで▲2五桂と攻める
  • ▲4八飛と回って4筋から攻めていく
歩美
四間飛車にはこんな指し方もあるんですね!勉強になりました!

四間飛車でのイビアナ対策には、藤井猛先生の「四間飛車を指しこなす本(2)」がおすすめです。本記事では紹介できなかった変化や手筋もたくさん載っています。

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【図3-2 4筋に攻めを集中させる】

【図3-2 4筋に攻めを集中させる】