四間飛車で使う囲い

玉を図2-2のように金と銀1枚ずつで囲った形が「片美濃囲い（かたみのがこい）」です。美濃囲いを組む途中に現れる形ですが、このままでもそこそこ硬く、十分戦える囲いです。

組むときはまず玉を2二の位置に移動させ、右側の銀を1マス上に上げます。なお端っこの歩は▲1六歩と突かなくても構いませんが、この歩を突くことで玉が左から攻められた時に脱出できるようになります。

片美濃囲いに金をさらに1枚くっつければ「美濃囲い（みのがこい）」の完成です。なお、他の美濃囲いのバリエーションと明確に区別するために「本美濃囲い（ほんみのがこい）」と呼ばれることもあります。

片美濃囲いから美濃囲いへの組み換えは簡単で、左側の金を5八に移動させるだけです。これだけで硬さが格段に増しました。ただし、上からの攻めにはまだまだ弱いのが難点です。

美濃囲いの左側の金を3七に上げた形が「高美濃囲い（たかみのがこい）」です。これは美濃囲いの弱点であった上からの攻めをカバーしています。また桂馬を3七に跳ねるのは必須ではありませんが、跳ねておくことで攻めに使うことができます。

高美濃囲いを組むときは、まず4筋と3筋の歩を1マスずつ上げてから、金と桂馬を上げます。なお先に桂馬を跳ねるような組み方もあります。

高美濃囲いをさらに変化させ、上側に盛り上げた囲いが「銀冠（ぎんかんむり）」です。囲いごとさらに上部に動かして攻めに使うような手なども含みにしており、プロが好んで使う囲いです。

銀冠に組むときは、まず2筋の歩を▲2六歩と突いてから、▲2七銀、▲3八金と銀と金を移動させていきます。▲2七銀とした瞬間は囲いの金銀がバラバラになって守備力が大幅に落ちるので注意しましょう。