みなさん将棋の駒に書いてある文字って気にしたことがありますか?駒の名前や動きはわかるけど、実は書いてある文字が読めないなんて人は意外と多いのではないでしょうか?
「『と』や『全』なら読めるけど香車や桂馬の裏側は……」というあなた、実はあの文字は『と』でも『全』でもない別の文字なんです!!今回は将棋の駒の文字に関するちょっとした雑学を紹介したいと思います。
まずは駒のデザインと名前を確認
まずは将棋の駒の名前とデザインを確認してみましょう!全部で8種類あり、王将と金将を除く6種の駒は裏面にも文字が刻まれています。
表面のデザインと名称 | 裏面のデザインと名称 | |
玉将 | なし | |
飛車 | ||
角行 | ||
金将 | なし | |
銀将 | ||
桂馬 | ||
香車 | ||
歩兵 |
表面はどれも駒の名前通りの文字がデザインされていますね。しかし裏面のデザインはどれも文字が崩してあって読みにくいです。一体なんて書いてあるのでしょう?
飛車と角の裏側は「龍王」「龍馬」を崩した文字
まずは比較的文字が読みやすい「龍王」と「龍馬」から見ていきます。これはそれぞれ飛車と角の裏面です。
この駒には、それぞれ「龍王」「龍馬」と書いてあります。漢字が崩してあって読みにくいですが、名前通りの文字が書いてあったんですね。
歩兵、香車、桂馬、銀将の裏側は全部同じ文字!!
さて次は文字が読みにくい小駒の裏面を見ていきましょう。
成銀の漢字は「金」のようにも「全」のようにも見えます…。成桂は「今」という文字にひげが付いたような不思議な文字です。と金は名前通りひらがなの「と」のように見えますね。
しかし、実はこれらの文字は全部「金」という文字を崩したものなのです!!駒の種類によって崩し方の度合いが変わっており、と金に関しては崩しすぎてひらがなの「と」のように見えてしまうんですね。
成銀、成桂、成香をワープロやパソコンで打つときは?
皆さんは本で下のような図を見たことがありますか?局面図と呼ばれるもので、将棋の盤上を簡略化したものです。局面図では、頭文字の漢字をとってそれぞれの駒を表しています。
ではこの局面図で成銀、成桂、成香はどのように表すのでしょう?すべて「金」という文字で表すわけにはいきませんよね。
これらの表し方には2通りあり、一つは「成銀」「成桂」「成香」と2文字を1マスに無理やり詰め込みそのまま表記する方法です。これは見た目にもわかりやすく読み間違える心配もありません。
2つ目は、成銀、成桂、成香をそれぞれ「全」「圭」「杏」という表記で表す方法です。この書き方は初めて見る人には少しわかりづらいかもしれません。しかし1つ目の表記法のように特殊なフォントを必要としないので、今でもたまに見かけます。
なお「と金」はもちろんひらがなの「と」と表記しますよ!
まとめ
いかがでしたか?何気なく目にしている将棋の駒も、意外と知らないことがあったのではないでしょうか?銀、桂、香、歩の裏側が全部「金」と書かれていたなんて驚きですよね。
もしお子さんに将棋の駒の裏の文字について聞かれたときも、どや顔で答えられますね!