棋譜解説

四間飛車vs棒銀(ハム将棋)の棋譜解説!

投稿日: 04/06/2019 更新日:

歩美
四間飛車の定跡を勉強しているんですが、本当に実戦で定跡の形になることなんてあるんですか??私みたいな初心者が定跡の勉強しても意味ないような…
香介
今回は実戦で将棋の定跡がどのように使われているのか見ていこう!実際の棋譜を解説しながら説明していくよ!

今回の記事では、四間飛車を使って将棋ゲーム「ハム将棋」と対戦した棋譜をみていきます。将棋初心者~3級程度の方向けにできる限りわかりやすく四間飛車の指し方を解説していきます。

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ハム将棋って?初心者向けのパソコン将棋ゲーム

歩美
ハム将棋?って何ですか?

ハム将棋は、パソコンで遊べる無料将棋Flashゲームです。かなり昔からあるゲームですが、いまだに根強いファンも多いです。

コンピュータ将棋にありがちな不自然な指し手(終盤だけ以上に強いなど)があまりなく、棋力は大体5級程度と強すぎず弱すぎずといったところです。将棋を覚えたての人にとってはかなりの強敵ですが、本格的に将棋の勉強を始めていくとあっさり勝てるようになります。将棋初心者の方の中には、ハム将棋に勝てるようになることを最初の目標に置いている方も多くいらっしゃると思います。

香介
今回はハム将棋と対局した棋譜を解説していくよ!将棋の戦法が実戦でどのように使われていくのか見ていこう!

 

四間飛車vs棒銀の定跡の解説

ハム将棋との棋譜解説の前に、四間飛車の定跡について書いた記事を紹介します。まずはこちらの定跡解説記事を読んでから、復習としてこの後の棋譜をご覧になると四間飛車の指し方の理解がグッと深まると思います。

香介
もちろんいきなり棋譜解説を読んでも構わないよ!定跡の解説を飛ばしたい人は下までスクロールしよう!

四間飛車の基本

まずは四間飛車の駒組みの基本について学びます。

四間飛車で使う囲い

次に四間飛車でよく使われる囲いと、その発展形を見ていきます。

四間飛車の銀の位置

四間飛車は、銀の位置をどこに置くかによって戦い方の大まかな方針が決まります。なお今回の棋譜では7八銀型で戦っていきます。

四間飛車vs棒銀の基本

四間飛車vs棒銀戦法の基本定跡について解説しています。

 

四間飛車vs棒銀!序盤の駒組みは穏やかに

香介
いよいよ四間飛車vs棒銀の棋譜を見ていくよ!

まずは四間飛車の基本形を組む

初手からの指し手
▲7六歩、△3二金、▲6八飛(図1-1)

【図1-1 飛車を左から4列目に】

【図1-1 飛車を左から4列目に】

今回は後手がハム将棋となりました。先手はまず四間飛車の駒組みを目指していきます。飛車を左から4列目に動かしていきます。

図1-1からの指し手
△3四歩、▲6六歩(図1-2)

【図1-2 角交換を避けるのがポイント】

【図1-2 角交換を避けるのがポイント】

ハム将棋が角道を開けてきました。ここは角交換を避けるために▲6六歩とするのがポイントです。四間飛車において角は相手の飛車の攻撃を守るための駒になるため、まずは角交換にならないように指していくのがコツです。

歩美
そうそう!四間飛車のときは角交換を避けるんでしたよね!

POINT

  • 四間飛車を指すときは角交換を避ける

図1-2からの指し手
△8四歩、▲7七角、△4二銀、▲7八銀(図1-3)

【図1-3 四間飛車の基本形の完成】

【図1-3 四間飛車の基本形の完成】

▲7七角~▲7八銀として四間飛車の基本形が完成しました。ここからは玉の守りに手を付けていきます。

香介
ここまでが四間飛車の基本形だね!ここの指し手は以下の記事でさらに詳しく解説しているよ!

相手が攻めてくるまでは囲いを固める

図1-3からの指し手
△6二銀、▲4八玉、△4一玉、▲3八玉、△7四歩、▲2八玉(図1-4)

【図1-4 右側に玉を囲う】

【図1-4 右側に玉を囲う】

四間飛車の形が完成したら、とにかく守りを固めましょう。四間飛車は基本的には守りの戦法のため、相手が攻めてくるまではひたすら囲いを堅くしていく手を指すのが基本です。なお四間飛車を含む振り飛車では、右側に玉の囲いを作るのがセオリーです。

歩美
ひたすら守りを固めるんですか!?なんだか消極的ですねえ

POINT

  • 四間飛車では、相手が攻めてくるまでは守りを固める手を指す

図1-4からの指し手
△7三銀、▲3八銀、△6四歩、▲5八金、△5二金、▲1六歩(図1-5)

【図1-5 美濃囲いの完成】

【図1-5 美濃囲いの完成】

先手はまずは美濃囲いを完成させました。この囲いは四間飛車で使われる最もスタンダードな囲いです。美濃囲いからはさらに高美濃囲い、銀冠へと発展させていく手を狙っていきます。

またハム将棋側の囲いはカニ囲いという囲いで、ここから矢倉囲いへの発展を狙っていると思われます。

香介
美濃囲いから発展させていく指し方は以下の記事で解説しているよ!
歩美
ちなみにカニ囲いや矢倉囲い関する記事はこちらです!

ハム将棋は棒銀の構えに

図1-5からの指し手
△8五歩、▲4六歩、△8四銀(図1-6)

【図1-6 ハム将棋は棒銀の構えに】

【図1-6 ハム将棋は棒銀の構えに】

ハム将棋側は銀を8四の地点まで前進させてきました。この構えは棒銀と呼ばれる形です。歩、銀、飛車が一直線に並ぶ攻撃的な陣形です。一方の四間飛車側は、美濃囲いから高美濃囲いへの組み換えを目指して▲4六歩と突いています。

香介
ここまでが序盤の駒組みになるよ!ここから棒銀の仕掛けにどう対処していくか見ていこう!

 

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中盤の仕掛けと四間飛車のカウンター

棒銀がまずは端から仕掛ける

図1-6からの指し手
△9四歩、▲9六歩(図2-1)

【図2-1 端歩を突き合う】

【図2-1 端歩を突き合う】

まずはハム将棋側が△9六歩と突いてきました。何気ない一手ですが、次に△9五銀と攻めていく手を狙っています。この端歩に対してはしっかりと▲9六歩と突き返し、△9五銀という手を消しておきます。

歩美
丁寧に相手の攻めを受けていくんですね!

POINT

  • 棒銀側が端歩を突いてきたらこちらも突き返しておく

7筋からの仕掛けにはカウンターを決めろ!

図2-1からの指し手
△7五歩(図2-2)

【図2-2 今度は7筋から攻めてきた】

【図2-2 今度は7筋から攻めてきた】

ハム将棋側は今度は7筋から攻めてきました。この攻めに対しては返し技があります。どんな手を指せばいいかわかりますか?

歩美
普通に▲同歩と取ってはダメなんですか??
香介
▲同歩、△同銀と進んでしまうと棒銀側の理想的な攻めが決まってしまうよ!棒銀を相手にするときは、とにかく相手の銀が5段目より前に出てこないように指していくのがポイントだ!

図2-2からの指し手
▲6五歩(図2-3)

【図2-3 四間飛車のカウンター】

【図2-3 四間飛車のカウンター】

相手が攻めてきたタイミングで▲6五歩と突くのが四間飛車らしいカウンターです。飛車と角が一気に働きだす必殺の一手です。

香介
相手が攻めてきたタイミングで▲6五歩とするのが四間飛車の基本的な狙いなんだ!ここな指し手については以下の記事でさらに詳しく解説しているよ!

POINT

  • 相手が攻めてきたタイミングで▲6五歩と突く

まずは角を捌く

図2-3からの指し手
△7六歩、▲2二角成、△同金(図2-4)

【図2-4 まずは角を交換して捌く】

【図2-4 まずは角を交換して捌く】

▲6五歩と突いた後は、飛車と角を捌いていくのを狙います。まずは角を交換して捌きました。

歩美
捌く…って何ですか??
香介
「捌く(さばく)」っていうのは、駒を相手玉への攻めに使える状態にすることを言うんだ!例えば7七の地点にいた角は相手玉への攻めにはなかなか使いづらいよね?でも角交換して持ち駒にしてしまえば、いつでも敵陣に打って攻めに使えるんだ!
歩美
むむ、確かに言われてみれば、7七にいた角はなんだか使いにくい印象がありましたが、持ち駒になれば好きなところに打てて使いやすくなりますね。

POINT

  • ▲6五歩と突いた後は大駒の捌きを狙う

次に飛車の捌きを狙う

図2-4からの指し手
▲6四歩、△6二飛(図2-5)

【図2-5 今度は飛車の捌きを狙うが…】

【図2-5 今度は飛車の捌きを狙うが…】

角が捌けたので今度は飛車の捌きを狙っていきます。飛車を敵陣に成り込んでいくのを狙い、▲6四歩と飛車先を伸ばしました。ハム将棋側は△6二飛として守ってきましたが、ここでいい手があります。

香介
次の一手で一気に大優勢になるよ!どんな手を指したか考えてみよう!

図2-5からの指し手
▲6六角(図2-6)

【図2-6 両取りで勝勢】

【図2-6 両取りで勝勢】

▲6六角と金銀両取りの角を打って大優勢になりました。このように、棒銀で攻めてきた8四の銀が取り残されてしまい、▲6六角として狙われる展開は非常によく出てくるので是非覚えておきましょう。

図2-6からの指し手
△3三銀、▲8四角、△7三角、▲同角成、△同桂(図2-7)

【図2-7 駒得に成功】

【図2-7 駒得に成功】

両取りに打った角で銀をとり、駒得に成功しました。取った銀を使ってさらに攻めていきましょう。

数の攻めで敵陣突破!

図2-7からの指し手
▲6三銀(図2-8)

【図2-8 単純だが強力な攻め】

【図2-8 単純だが強力な攻め】

6三の地点に銀を打ち込むのが単純ながらわかりやすい攻め筋です。6三の地点は先手も後手も2枚の駒が効いています。そのためこの地点で戦いを起こせば数の攻めで先手が攻め切ることができるのです。

歩美
これが数の攻めってやつですか…!数学は苦手なので、数が絡むと難しいですね…。

 

終盤の寄せのテクニック

終盤は駒得よりスピード!

図2-8からの指し手
△8二飛、▲5二銀成、△同飛、▲6三歩成、△5一飛(図3-1)

【図3-1 一気に終盤に】

【図3-1 一気に終盤に】

図2-8から何手か進むと一気に終盤模様になりました。次に桂馬がタダで取れますが、もっといい手はないでしょうか?

図3-1からの指し手
▲6二と、△8一飛、▲7二と、△8三飛、▲6一飛成(図3-2)

【図3-2 一間龍の形に】

【図3-2 一間龍の形に】

図3-1からはあえて桂馬を取らず、▲6二とと進みました。▲7三ととして桂馬を取る手も良い手であることには変わりませんが、せっかくできたと金が相手玉から離れていってしまいます。終盤になったら、相手の駒を取るだけでなく、攻め駒を相手玉に近づけていく手も考えていきましょう。

香介
この局面では▲7三とも良い手だよ!でも終盤になったら反射的に駒得を狙うんじゃなくて、他にいい手がないか考える癖を付けよう!ちなみに終盤での寄せの考え方は以下の記事も参考にしてみてね!

合駒された時の手筋

図3-2からの指し手
△5一銀、▲5二金(図3-3)

【図3-3 一間龍の寄せの形】

【図3-3 一間龍の寄せの形】

図3-3のように、相手玉とこちらの龍が1マスはさんだ形になっている状態を「一間龍(いっけんりゅう)」といいます。一間龍は有名な寄せの形で、図3-3のように合駒して受けられても▲5二金のような攻めが成立します。後手は▲5二金に対して△同銀とも△同玉とも取れないのがわかりますか?

歩美
一間龍は強力な攻めですよね!この記事で勉強しましたよ!

最後は3手詰

図3-3からの指し手
△3二玉、▲5一龍、△1二金(図3-4)

【図3-4 最後は三手詰】

【図3-4 最後は三手詰】

先手の攻めはどんどん続いていきます。図3-4の局面では3手詰になっています。どのように詰めるかわかりますか?

歩美
私にも3手詰が解けました!綺麗に相手玉が詰みますね!!

図3-4からの指し手
▲4一龍、△2二玉、▲3一銀(図3-5)

【図3-5 四間飛車の勝利】

【図3-5 四間飛車の勝利】

最後は何通りか詰みの手順がありましたね。見事四間飛車側が相手玉を詰ませることに成功しました。

 

まとめ

香介
今回は四間飛車vs棒銀の棋譜を解説したよ!ポイントをまとめよう!

POINT

  • 四間飛車では相手が攻めてくるまでとにかく囲いを固める
  • 相手が攻めてきたタイミングで▲6五歩のカウンター
  • 飛車と角の捌きを狙っていく
歩美
四間飛車の定跡が実戦でどんな感じで指されるのかわかりました!私も実戦で試してみます!

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